現代人が直面する心臓弁膜症の恐怖と手術の実態

近年、心臓に関する病気の一つとして「心臓弁膜症」が注目されています。この病気は、心臓の弁が正常に機能せず、血流に影響を及ぼすことが特徴です。一見すると無症状のことが多く、自覚症状が現れないため、医療関係者からは「サイレントキラー」と呼ばれています。実は、65歳以上の高齢者の10人に1人が何らかの形でこの病気にかかっているという事実もあり、無視できない健康リスクとなっています。

心臓の弁の役割とリスク

心臓には四つの弁がありますが、それぞれが正常に機能することで血液が正しく流れることが求められます。この弁が開かなくなることや閉じなくなることによって、血流が乱れ、心臓の機能が低下してしまいます。放置すると、徐々に心臓への負担が増え、最終的には命をも脅かします。

自覚症状がない危険性

心臓弁膜症の恐ろしさは、症状が現れないことにあります。特に、僧帽弁閉鎖不全症と呼ばれる状態に陥ることがあり、高齢者だけでなく現役世代でも注意が必要です。この状態は、長年の誤った生活習慣や健康チェックの欠如によって進行することがあるため、日常的な健康診断が重要です。実際に健康診断を受けた方の約8割がこの病気を発見されています。

僧帽弁閉鎖不全症の特徴

僧帽弁閉鎖不全症とは、心臓の左側に位置する僧帽弁が正常に機能しなくなり、血液が逆流する症状です。この疾患によって心臓は疲労し、やがて機能が衰えていくため、注意が必要です。疲労感や息切れなどの症状が現れた場合、年齢のせいにしがちですが、実際には心臓弁膜症が原因である可能性もあるのです。

突然死の危険も伴う大動脈弁狭窄症

さらに、心臓弁膜症の中でも特に厄介なのが、大動脈弁狭窄症です。この病気は、大動脈から心臓に送られる血液の流れが狭められ、血流が妨げられるものです。これもまた無症状であることが多く、放置すると突然死のリスクが高まります。この病気の治療法には「機械弁」と「生体弁」の選択がありますが、それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。

まとめ

今回は、心臓弁膜症とその手術の実態についてお話ししました。サイレントキラーと呼ばれるこの病気は、症状がないからといって安心はできません。特に高齢者だけでなく、健康診断を受けることで早期発見が可能な現役世代も、心掛けておくべきです。心臓に負担をかけないライフスタイルを心がけ、定期的な健康チェックを行うことが、病気を未然に防ぐための最善の策です。あなたの健康を守るために、ぜひこの放送を参考にしてみてください。

【次回の『健康カプセル！ゲンキの時間』は、2025年8月10日(日)のあさ7:00放送です。】