大阪で開催された難病医療シンポジウムの全貌と新たな挑戦
2023年5月24日、大阪の扇町ミュージアムキューブにて、「難病医療推進センターシンポジウム2025」が開催されました。このシンポジウムは、医療法人医誠会が主催し、医師や看護師、遺伝カウンセラーなどの専門家38名が参加し、難病医療に関する最新の知見や課題について発表し、活発な意見交換が行われました。
日本国内では、難病患者数は年々増加し、現在では指定難病患者数が100万人を超えています。このような状況下で、医療従事者間の連携や専門知識の共有は重要な課題となっています。
医誠会は、複数の診療科が協力し合う「難病医療推進センター」を設立し、総合的な難病医療を提供しています。今回のシンポジウムは「難病の日」に合わせて実施され、専門家による講演と質疑応答が行われました。その後は参加者間の情報交換会も開催され、地域や診療科の垣根を超えた交流が図られました。
多様な診療科からのアプローチ
シンポジウムでは、耳鼻科、皮膚科、消化器内科、小児科の医師が座長を務め、各専門分野からの講演が行われました。第一部では、国立病院機構東京医療センターの松永達雄先生が「難聴ゲノム医療の最新情報」について講演しました。目標は、難聴患者に対してゲノム情報を活用し、個別により適切な医療を提供することにあります。
第二部では、大阪大学の藤本学教授が「皮膚から膠原病を疑うには」というテーマで講演を行い、膠原病の皮膚症状とその診断に関する重要性について説明しました。膠原病はQOLに大きく影響するため、その治療方法の確立が求められています。第三部では、福知クリニックの福知工院長が、潰瘍性大腸炎の初期治療と地域病院との連携について語りました。
さらに、第四部では和田道彦先生がドラッグラグ・ロスに関する社会的課題を示し、臨床現場と制度、研究と薬事の橋渡しを考い、高まる関心を呼び起こしました。
医療従事者間のネットワーク強化
各講演は病態、診断、治療に加え、ゲノム医療や制度的な課題にわたる広範なテーマが扱われ、医誠会国際総合病院が難病の課題に取り組む姿勢を示す象徴的な場となりました。参加者同士の交流が促進され、地域を超えた診療連携にもつながる一歩となりました。
今後、医誠会国際総合病院は難病医療に関するシンポジウムを継続的に開催し、啓発とネットワーク構築に向けた取り組みを進めていきます。多診療科連携で進化する難病医療の未来に期待がかかります。
詳細は、
医誠会国際総合病院のサイトを訪れてご覧ください。