新発見『筑前化物絵巻』が描く40体以上の新種妖怪！京極夏彦が絶賛した一冊

学術界も注目！新発見の『筑前化物絵巻』

2025年7月29日、株式会社河出書房新社から新刊『筑前化物絵巻』が発売されます。この書籍は、著名な小説家京極夏彦氏の序文が寄稿されており、さらに新種の妖怪が40体以上描かれていることから、学術界や妖怪愛好者の間で大きな注目を集めています。

新たに浮かび上がった妖怪たち

本書の基となった『筑前化物絵巻』は、安政4年から6年（1857～1859年）に成立し、福岡・黒田藩の武士によって描かれたとされています。この絵巻は、著者自身の体験や伝聞を基にした奇談を美しいイラストで表現しており、筑前地域の色合いが非常に強く、既存の妖怪絵巻とは異なる魅力を持っています。

具体的には、巨大な蝸牛や、光を放つ異獣、異形の海女など、実にユニークな新種妖怪が次々と登場します。それぞれの妖怪には、個性的な特徴やストーリーがあり、読み応えがあります。

京極夏彦氏の推薦

京極夏彦氏は、「この絵巻に描かれた魅力的な異形たちの絵はキャラクターではない」と述べており、妖怪たちの魅力を強調しています。彼自身が妖怪や異形に対する深い愛情を持つことがわかります。

書籍の詳細

『筑前化物絵巻』はB5判・上製の160頁、税込定価は3,278円（税抜価格2,980円）です。記載内容は、現代語訳付きの化物画図や、著者の解説、貴重な資料も含まれており、特に研究者や愛好者にとっては必携の書となること間違いありません。

目次には、京極夏彦氏の序文をはじめとして、多様な妖怪たちの描写がずらりと並んでいます。これにより、妖怪の魅力と同時に、筑前文化の深さも感じることができます。

特別公開される貴重な収録品

本書には、人気の高い化物たちが特別に紹介されています。中でも「チョコ（チョコサイ）」という可愛らしい化物は、人間を団体で襲うという不気味さと愛くるしさを併せ持ち、印象的です。また、「酒盗鳥」は、人の家に勝手に上がり込んで酒を盗んで飲むという楽しいエピソードに彩られています。

これらの妖怪たちは、単なるフィクションではなく、地域住民によって語り継がれてきた奇談や伝説に基づいています。これにより、読者は妖怪たちの背景にある文化や歴史にも触れることができ、妖怪に対する理解を深めることができます。