ワークスタイル変革大賞2025 近畿大会の開催
2025年10月31日に開催された「全国ワークスタイル変革大賞2025 近畿大会」では、地域の企業がデジタル化を通じて新たな働き方を模索する姿が注目を集めました。」「このイベントの目的は、地元の企業が取り組んでいる革新的な事例を共有し、他の企業にもその知識やヒントを実践に活かしてもらうことです。
受賞企業の発表
大会では、関西地方から6社が参加し、それぞれのデジタル活用の取り組みをプレゼンテーションしました。その結果、以下の企業が受賞しました。
最優秀賞:ダイハツ工業株式会社
ダイハツ工業が「現場主導のDX推進による業務効率化と、多様な人材が活躍できる土壌づくり」に関する発表で最優秀賞を受賞しました。この成果をもとに、彼らは2025年12月16日に行われる全国大会に近畿エリア代表としての参加が決まっています。
ダイハツ工業の取り組み
ダイハツは1万人以上の従業員を抱え、伝統的な企業風土を変革するために、極力現場主導のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めました。現場の従業員が自分たちでAIツールを開発できるようになる文化を作り出し、実際に100件以上のAI実装事例を生み出したのです。特に、現場のキーマンと信頼関係を築きながら進めた教育プログラムが功を奏しました。
具体的には、ダイハツのDX推進室が現場に毎日通って教育を行い、2ヶ月という短期間でAIに関する知識を従業員に伝えました。これにより、AIを内製で作る意識が高まっていきました。また、市販のツールでは扱えない前後の処理を自社開発のノーコードツールでサポートし、変革を的確に進めています。
優秀賞:株式会社中川
次に、優秀賞は株式会社中川が受賞し、「働き方改革とWell-beingと時々林業DX〜木を伐らない林業〜」というユニークなタイトルの発表が評価されました。
中川は、息子との時間を大切にするために企業を創業。60年間のスパンを視野に入れた林業を行いながらも、従業員の幸せを最優先に考えています。同社は独自のドローンを開発し、BCP対策を含めた多様な戦略を展開。特に、無償で起業家を育てるプログラムが特徴的で、他の多くの企業が参考にするべき成功事例といえるでしょう。
その他の受賞企業
さらに、ダイドーグループ、ノベルワークス、ディフロンティア、大阪ガスもそれぞれの取り組みで受賞し、各社の発表も注目されました。例えば、ダイドーグループは52名の「DXエバンジェリスト」を配置し、社員全体のスキル向上を図りました。ノベルワークスは、フルリモート&フルフレックスの労働環境を整備し、ディフロンティアはAIを労働の相棒とするユニークな働き方を提案しています。
イベントの意義
今回の大会は、ただの表彰式ではなく、各企業が自身の取り組みを広める場でもあります。デジタル化が進む現代、働き方の変革は急務であり、このような大会を通じて新しいアイデアや取り組みが生まれることが期待されます。特に、関西地方においては、地元企業が互いに刺激し合い、未来の働き方を模索する機会として重要な意味を持っています。
このような取り組みが、広がりを見せれば、新しい働き方のスタンダードがそこから生まれるかもしれません。今後の競争が期待される中、ダイハツ工業や中川のような企業がどのように成長していくのか、注目していきたいと思います。