新実験の影響探る
2026-07-14 10:48:48

Immersive Videoの新実験が映像体験に与える影響を探る

180°Immersive Videoがもたらす体験の深み



最近、博報堂DYホールディングスと空間インテリジェンスカンパニーMESONが共同で実施した実証実験が話題となっています。この研究は、180°Immersive Videoが視聴者にもたらす影響に焦点を当て、特に「撮影距離」が体験者のプレゼンスに与える効果を探求しています。ここでは、その実験内容と得られた成果について詳しく見ていきましょう。

実証実験の背景


Immersive Videoは、視聴者が映像内の空間にリアルに入り込んでいるかのように感じる新しい映像メディア形式であり、単なる動画視聴とは異なる体験を提供します。この革新は、視聴者の「プレゼンス」、すなわちその場にいると実感する感覚を高めるための手段として注目されています。今回の実験では、STU48の楽曲「出航」が用いられ、異なる撮影距離設定での映像体験が参加者にどのような心理的影響を与えるのかを検証しました。

実験の構造と方法


実験は、異なる距離から撮影した2つの条件に分かれています。近距離からの撮影(高プレゼンス条件:1,200 mm)と遠距離からの撮影(低プレゼンス条件:7,600 mm)をそれぞれ比較し、参加者に同じ楽曲を体験してもらいました。参加者は、STU48のファンのみを抽出し、コアファンとライトファンの二つのグループに分けられました。

主に、両条件の被験者がどの程度プレゼンスを感じたのか、また演者との心理的な近さに対する意識がどう変化したのかを測定し分析しました。

主な成果


実験の結果は非常に興味深いものでした。近距離から撮影された映像を体験した際は、特に高いプレゼンスを感じたとされ、具体的には
1. 「その場にいるように感じた」
2. 「映像内の視点位置が自身の位置に近いと感じた」
3. 「演者とのアイコンタクトをしたいと思った」
4. 「演者に反応して声が出そうになった」

といった表現が多く見られました。これらの結果は、高プレゼンスの映像が体験者に与える心理的な影響の強さを示しており、撮影距離が視聴者の体験に大きく関わることを示しています。

また、心理的距離を測る「IOS-scale」を用いた分析により、高プレゼンス映像体験者は低プレゼンス体験者に比べ、コンテンツへの親近感が大幅に増加しました。特に、高プレゼンスを体験したライトファンは、映像体験前のコアファンと同じレベルに心理的距離を感じるようになったのです。これは、Immersive Videoがファンの心を強く掴む力を秘めていることを裏付ける結果です。

研究の意義


今回の研究成果は、プレゼンスが高い映像体験を通じてファン体験を深化させる可能性を示しています。この研究によって得られた知見は、ライブエンターテインメントや観光、ブランド体験など多様な領域での応用が期待され、さらなるビジネスチャンスを開く基盤となるでしょう。

今後の展望


今後も博報堂DYホールディングスとMESONは、Immersive VideoやXR技術を用いた体験価値の研究を続け、テクノロジーを活かした新たな体験設計に取り組んでいくとしています。

参考文献・リンク


本研究の成果は、「Enhancing Presence, Deepening Fan Intensity: How Presence in Immersive Video Shapes Psychological Closeness to Performers」という論文にまとめられています。興味のある方は是非ご覧ください。
論文はこちら.

株式会社MESONについて


株式会社MESONは、AR時代のユースケースとUXを構築するクリエイティブスタジオとして多様な活動を行っています。公式サイトには、その取り組みに関する情報が詳述されています。MESON公式サイト


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