大阪ガスが推進する次世代居住実験「NEXT21」での新たな発展
大阪ガス株式会社が管理する実験集合住宅「NEXT21」にて、2025年6月から新たな居住実験がスタートします。この実験には大阪ガスの子会社である大阪ガス都市開発と大阪ガスマーケティングが協力し、現代の多様化するライフスタイルに対応した住まいのあり方を模索していきます。
「NEXT21」は1993年に竣工し、これまで31年間にわたる実績があります。累計で200を超えるプロジェクトが実施され、省エネ技術や都市緑地の復元といったさまざまな環境配慮がなされてきました。そして、2025年4月には新たなテーマ「まちで集まって住む意味を再定義する」も発表され、さらなる進化が期待されています。
新居住実験の概要
今回の実験は、402号室と301号室の2住戸で行われる予定です。
402住戸:TRANS×HOME
大阪ガス都市開発が手がけるこの住戸では、「暮らす。試す。広がる。」をテーマに、3つのゾーン(U・S・C)に分かれた住居を提供します。これは、変化する家族構成や住まい方に対応した実験的な住居形態です。
- - Uゾーン:多目的なベッドやシャワーブースを設置し、コンパクトでも快適な空間を実現。
- - Sゾーン:間仕切りをなくし、自由にカスタマイズ可能な空間を提供。
- - Cゾーン:ワークスペースや趣味部屋として使える多目的室を設置。
これにより、居住者のライフスタイルに合わせた柔軟で快適な住空間を実現することが目指されています。
301住戸:ゆるやかにつながるLDK空間
これに対して、301号室では大阪ガスマーケティングが展開する共同事業の一環として、新しいLDK空間が構想されています。この実験は、特に家事の効率化やコミュニケーションの活性化を目指したものです。
- - 可変式テーブルユニット:家族の時間と自分の時間を両立させるための設計で、用途に応じて自由に移動できるテーブルを導入。
- - ランドリー機能:洗濯機とガス衣類乾燥機「乾太くん」を一体化し、家事の時短を支援します。
現在の社会背景
近年では、共働き世帯の増加やコロナ禍におけるライフスタイルの変化が顕著です。特に、家事の効率化や個別の作業空間のニーズが高まっています。NEXT21での居住実験では、これらの社会的なニーズを反映させながら、住まいの在り方を探る試みを行います。
第6フェーズの目標
NEXT21の第6フェーズは、2025年4月からスタートし、2031年3月までの期間が設けられています。この間には、カーボンニュートラルの実現やコミュニティ形成に向けた様々な実験が行われます。環境に配慮した居住空間の設計や、地域との連携が鍵となるでしょう。
主な実験内容には、再生可能エネルギーの利用、居住者の行動変容、住戸内の快適環境の調査、また地域コミュニティの形成方法などが含まれています。これによって、より良い住環境の提供を目指していきます。
参加と見学
新しい居住実験にあたる見学会も予定されており、詳細は公式ウェブサイトで発表されます。居住生活の新たなる可能性を体験する機会を通じて、より豊かな住まいづくりのヒントを得られることでしょう。
大阪ガスは今後も住まいと生活の革新に努めていき、持続可能な未来に向けた新たな提案を続けていくことを目指しています。