Polimillと阪南市が連携、生成AI活用の実証実験結果を発表

Polimillと阪南市が生成AIの実証実験結果を発表

2025年2月17日、大阪府阪南市で開催された大阪スマートシティパートナーズフォーラムにおいて、Polimill株式会社は、阪南市との共同で行った生成AIの実証実験の成果を報告しました。この取り組みは、自治体業務の効率化を目指すもので、約半年にわたり行われたものです。

背景と目的

昨年の9月、Polimillは大阪スマートシティパートナーズフォーラムが推進するプロジェクト推進補助金を受けて、阪南市と協働しました。阪南市は、人口減少や労働力不足といった厳しい課題に直面しており、行政業務の効率化が急務とされています。この状況を受けて、同市は「スマートシティ推進計画」を策定。特に「行政DX」を掲げ、実際に職員が生成AIを活用できる環境を整備し、業務の生産性を向上させることを目的としています。

今回の実証実験では、Polimillの提供する「QommonsAI」を活用し、業務効率化と政策立案の2つの側面での効果を確認しました。

実証実験の内容

業務効率化の支援

この実証実験では、コモンズAIがもたらす業務効率化の測定が主な目的です。特に文章作成にかかる時間の短縮を図ることに焦点を当てています。実際の業務フローを通じて、AIがどのように業務に貢献できるかを検証すべく、事前と事後のアンケートや業務データを収集しました。

結果として、特定の作業において業務効率の向上が確認され、また、導入した際のサポートが利用者の不安感を軽減することが明らかになりました。継続的なフォローアップが効果的な活用の鍵であることも確認され、今後さらに検証を重ね長期的な影響を評価する予定です。

政策立案の支援

次に、施策立案においてQommonsAIの「まちづくりシミュレータ」を使い、業務時間や施策内容にどのような影響を与えるかを検証しました。生成AIの活用が施策実現のサポートや、持続可能性の向上に寄与することが示される結果となりました。特に、経験豊富な職員がAIを活用することで、質の高いアイデアを生み出す可能性が高まることが確認されました。

社会的インパクトの評価

この取り組みは、単なるAIの導入ではなく、職員や地域住民にとって真に有益である必要があります。Polimillは大学と連携し、業務効率の向上を測るためのアンケート調査を実施し、市民のフィードバックを活用した政策評価を行います。このようにして、QommonsAIがもたらす影響を定量的に評価し、それをもとにさらなる改善策を検討していく予定です。