近年、様々なスイーツが進化を遂げる中で、特に注目を集めているのがバウムクーヘンです。この伝統的なお菓子は、その魅力に加えて、多様なアプローチが可能なビジネスとしても成長しています。2024年6月、不二商会とユーハイムが共同で開発した新しいオーブン「THEO pro」によって、日本のバウムクーヘン業界に新たな風が吹き込まれようとしています。
「THEO pro」の登場
不二商会は、兵庫県神戸市に本社を置き、業務用バウムクーヘンオーブンのトップメーカーとして知られています。日本でのバウムクーヘン製造を支える重要な役割を担っており、これまでも数多くの成功を収めてきました。一方、「ユーハイム」も神戸市を拠点に100年超の歴史を持ちながら、バウムクーヘンの製造・販売において重要なプレーヤーです。この二つの老舗企業が手を組むことで、新たなシナジーを生むことが期待されています。
「THEO pro」は、業務用のコンパクトな1本焼きバウムクーヘンオーブンで、ユーハイムの「THEOプロジェクト」の一環として開発されました。このオーブンの新たな特徴は、高い焼成技術が求められるプロ向けの仕様に改良されている点です。これにより、全国の不二商会製オーブンユーザーは、さまざまなシーンで気軽に「THEO pro」を使いこなすことができるようになりました。
業務提携の成果とは?
業務提携の成果として、フードテックマイスター社の協力を得て、コンパクトサイズで高配合のプロ仕様を実現できたことが挙げられます。この技術革新により、ポップアップストアやフードトラックなどの新たなビジネスチャンスを創出する可能性が広がります。
2025年に開催されるMOBAC SHOWでは、不二商会のブースで「THEO pro」の焼成実演が行われる予定です。事前登録が必要ですが、焼きたてのバウムクーヘンの試食もできるチャンスです。少数限りの試食ですので、早めにお越しください。
AIと職人の技
さらに、「THEO pro」の開発に携わったユーハイムのAI職人「THEO」は、職人の焼き具合を解析し、機械に学ばせることで無人で職人なみのバウムクーヘンを焼き上げることが可能です。これにより、製菓製パン業界において、クオリティと生産効率の両立が期待されています。これらの技術が融合することで、新たなビジネスモデルも構築されつつあります。
バウムクーヘンの未来
バウムクーヘンビジネスは、今後ますます進化を遂げることでしょう。「求められる喜びを共に輝きに」という理念のもと、不二商会が開発した「THEO pro」は、業界に新たな可能性をもたらします。2026年に60周年を迎える不二商会と、創業100年を超えるユーハイムの協力によって、日本のスイーツ文化のさらなる発展が期待されます。バウムクーヘンの新しい時代が訪れることを、多くの人々が待ち望んでいます。