エムトピアが挑むデジタルファブリケーションの未来
株式会社エムトピアは、試作業界において重要な役割を果たしてきた老舗企業で、特に家電や自動車の内装デザインモック製作に秀でています。最近、彼らはデジタルファブリケーション(DF)技術を取り入れ、3Dプリンターの効果的な活用方法に取り組んでいます。この取り組みの成功例として、Formlabs社製のSLS方式3Dプリンター「Fuse 1+」および光造形方式の「Form 4」を活用した事例が注目されています。
1. エムトピアの新しい挑戦
エムトピアのDF事業部では、かつて「倉庫の置物」として放置されていた3Dプリンターが、社員の理解と協力のもと“実用的な道具”へと変わった経緯が語られます。常務取締役の林氏とDF事業部の久保氏が語るこのプロセスは、企業としての成長や革新にとっても重要なものです。
2. デジタル技術導入の背景
エムトピアが抱えていた課題は、デジタル技術導入後も現場での活用が進まないというものでした。これを乗り越えるために、まずはForm 3の導入から始まり、現在ではForm 4とFuse 1+による製造プロセスの再構築に取り組んでいます。これにより、長年の技術とデジタル技術の強みを融合させた新たな製造方法を確立しました。
3. Fuse 1+の特長
Fuse 1+は、SLS方式の3Dプリンターとして高い精度で部品を生産します。以下がその主な特長です。
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サポート材が不要: 造形物はパウダーで包まれた状態で作成されるため、サポート材の除去がいらず、デザインの自由度が高まります。
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高い強度と耐久性: ナイロンやTPUを使用し、機械部品の製造に適した材料です。
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迅速な造形プロセス: 部品を24時間以内にプリントし、後処理を一貫して行えます。
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コスト効率の向上: リサイクル可能なパウダーにより、材料コストを実質的に削減できます。
4. Form 4の特長
続いて、Form 4は次世代の光造形方式の3Dプリンターで、以下のような特長があります。
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高速造形: 従来機種の最大4倍のスピードで出力が可能です。
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高精細: 0.05mmのディテールを再現でき、多岐にわたる分野に対応します。
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多様な材料に対応: 30種類以上の樹脂に対応でき、用途の幅が広がります。
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使いやすさ: 直感的なインターフェースにより、導入から運用までスムーズに行えます。
5. デジタル技術の可能性
従来の試作製造では、手作業が不可欠でしたが、デジタル技術の進歩により、設計データから直接造形することが可能になりました。エムトピアの試みは、伝統的な製造方法にデジタル技術を融合させ、新しい表現や検証の可能性を広げています。今後、YOKOITOが持つAM技術がさらなる業界の発展に寄与することを期待しています。
まとめ
エムトピアのデジタルファブリケーションの取り組みは、ただの試作メーカーの枠を超え、業界全体に新しい風をもたらしています。AM技術を活用することで、日本のものづくりがどう進化していくのか、今後の展開が非常に楽しみです。興味のある企業様は、ぜひYOKOITOに相談してみてください。
お問い合わせ先
株式会社YOKOITO
DF技術を通じて「全てのアイディアをカタチにできる社会を目指す」をミッションに事業を展開しています。具体的には、3DプリンターやAM関連装置の導入から、技術的なサポート、教育・講習までさまざまな支援を行っています。お気軽にお問い合わせください。