仲道郁代ピアノ・リサイタル特集:高雅な踊りに込められた音楽の魅力
2025年6月1日(日)、サントリーホールで開催される仲道郁代のピアノ・リサイタルは、今から注目が集まっています。これは仲道がデビュー40周年を記念し、ベートーヴェン没後200年に向けて構想した特別なシリーズ《The Road to 2027》の一環として行われるものです。このシリーズは10年間をかけて進行され、仲道自身が立案した全20回のプログラムから成り立っています。
今年で8年目を迎えるこのリサイタルシリーズは、年々注目度が高まり、特に2021年に大賞を受賞した公演『幻想曲の模様 ――心のかけらの万華鏡』は記憶に新しいところです。今回のテーマは『高雅な踊り』で、演奏予定曲にはベートーヴェンの「告別ソナタ」、リストの「メフィスト・ワルツ」、ラヴェルの「優雅で感傷的なワルツ」、ショパンの「別れのワルツ」「英雄ポロネーズ」など、誰もが馴染みのある名曲がずらりと並んでいます。
仲道は「音楽が踊りのリズムによって提示されるとき、高雅さという感覚が生まれる」と述べています。踊りには身体的な反応だけではなく、我々人間の精神にも深い影響を与える力があるのです。これらの作品が「人間の精神が表れた踊り」として照らし出された時、どんな感動が生まれるのでしょうか。
公演に先立ち、仲道は舞踊学と精神分析学を専門とする鈴木晶氏との対談も実施。対談では、音楽の中に潜む踊りのリズムをどう捉えるかというテーマについて、興味深い話が繰り広げられました。この対談を通じて、観客はコンサートの新たな側面と感動をより深く体験することができることでしょう。
プログラム詳細
- - ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第24番「テレーゼ」Op.78
- - ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第25番 Op.79
- - ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第26番「告別」Op. 81a
- - リスト: メフィスト・ワルツ 第1番「村の居酒屋での踊り」S.514
- - ラヴェル: 優雅で感傷的なワルツ
- - ショパン: ワルツ「告別」Op.69-1
- - ショパン: ワルツ Op.64-2
- - ショパン: ポロネーズ 第6番「英雄」Op.53
このリサイタルでは、仲道自身による各曲の詳細な解説や、鈴木晶氏との対談テキストも配布される予定です。音楽の奥深さを理解し、新たな感動を見つける一助となることでしょう。
チケットや詳細についてのお問い合わせは、ジャパン・アーツぴあ(0570-00-1212)までお気軽にどうぞ。期待を胸に、仲道の魅力的な演奏会に足を運んでみてはいかがでしょうか。