父の日に想いを馳せる:『アルプス席の母』が呼び起こす感謝のエピソード
2025年の本屋大賞で第2位を受賞した早見和真の『アルプス席の母』は、累計発行部数が11万部を超え、その人気が衰えない作品となっています。この本は、甲子園を目指す高校球児を支える母親の物語で、深い感動を与えています。母の日に続き、暑い夏を迎える中で、小学館は「父の日」に向けたSNSキャンペーン『#アルプス席の父』を開催。このキャンペーンでは、父への感謝の気持ちを表すエピソードを募集しました。
6月の父の日を目前に控え、寄せられた投稿は200件を超え、多くの方々が心温まるエピソードをシェアしてくれました。これまで言葉にできなかった「お父さんへの感謝」の想いを、様々な思い出に乗せて伝えています。
本記事では、いくつかのエピソードをご紹介しながら、『アルプス席の母』がいかに多くの人の心に響いているかを探ります。
父とのふれあい
ある方のエピソード。反抗期真っ只中の高校3年生が、砲丸投げの大会に出場した時のこと。陸上部には同性がいない中、彼は一人で挑戦しましたが、結果は芳しくありませんでした。帰宅後、父から「声だしゃよかったのに。」という言葉をもらい、驚きつつも、その言葉が心強かったと感じているそうです。このように、父親の何気ない言葉がどれほど勇気を与えるか、絶妙に伝わってきます。
また、別の投稿では、中学の吹奏楽コンクールで緊張していた自分を、父が真剣に聴いてくれていたことが記されています。演奏後にかけられた「いい音だったな」との一言が、どうしようもない父の不器用さとともに温かく心に響いたと語っています。
特別な瞬間
コロナ禍に結婚を決めた方からは、電話での父への報告が印象的でした。「お前の人生だから」と口癖の父に短い返事をもらったが、その後、初めて夫と会った時に「笑ってくれてたらそれでいい」と言ってくれたエピソードが寄せられました。少ない言葉の中に込められた愛情が、心に残ります。
中には、駅員として働く理由は父の影響だという方も。父が制服を着ている姿を憧れ、今もなおその姿を追い続けているとのこと。そんな背景に秘められた家族の絆が感じられます。
病気を抱える父が子どもたちに向けて優しい言葉をかける姿や、勉強の合間に応援のメモを机に置いてくれたエピソードも。どれも微笑ましい思い出であり、父への感謝の気持ちが溢れています。
まとめ
『アルプス席の母』は、母親たちの熱い戦いを描くだけでなく、その背後にある家族の支えや感謝の気持ちがいかに大切であるかを再確認させてくれる作品です。父の日に寄せられた投稿の数々は、父への感謝がいかに多様で深いものであるかを教えてくれます。
読者の皆様も、この機会に身近な父への感謝の思いを伝えてみてはいかがでしょうか。
『アルプス席の母』は、2024年3月15日に出版予定。心温まるストーリーは、多くの人に感動を与えることでしょう。
定価:1,870円(税込)
著者:早見和真
ISBN978-4-09-386713-9
すべてのエピソードに共通する“静かな応援”というテーマが、多くの人々の心に響いています。改めて、父への想いを見つめ直す良い機会となるでしょう。