大阪市水道局とのAI活用共同研究
One人事株式会社は、2025年1月から大阪市水道局と共同で「人材データとAIを活用した人事配置案作成」に関する研究を行いました。この取り組みは、生成AIを利用して人材情報とポジションの要件をマッチングする新たな試みです。本記事では、その成果と今後の展望について紹介します。
研究の背景と目的
大阪市水道局では、これまでも人事配置案の作成業務を行っていますが、その効率化が課題となっていました。そこで、One人事と手を組んで、AIを活用した人事配置の精度向上を目指しました。
特に注目した点は、
1. AIを使った効果的で効率的な人事配置案の作成が可能かの検証
2. 人事配置に必要なデータの収集・蓄積・整理方法の検証
これらの要素を基に、効果的な人材配置を実現するための具体策を模索しました。
具体的な実施内容
研究は、主に2つの通りの人事配置検討から成り立っていました。まず一つは管理職ポジションへの後任配置案の策定、もう一つは社員のキャリア形成を目的とした係員の異動配置案の作成です。これらの過程で、生成AIや最適化アルゴリズムがどのように機能するかを検証しました。
管理職ポジションの候補者判定
生成AIによって自動生成された人物のサマリーと、大阪市水道局が定めたポジション要件とのマッチングによって、適切な候補者を推薦できる可能性が確認されました。この過程では、要点を押さえた表現が活かされ、後任候補者の評価基準となる説明文も生成しています。
ただし、課題も残る結果となり、生成された説明文の表現にばらつきが見受けられ、マッチング精度へ影響が確認されました。これは文言の均質化が求められる点として認識されています。
業務効率化の試算
調査結果として、現在の人事関係の資料確認や候補者選定には約170時間がかかっているとされていますが、生成AIの運用により150時間程度の業務削減が見込まれています。このように、AIを活用することで、人材配置の効率化が期待されているのです。
係員の異動配置案生成
次に、係員の異動の際における配置案生成についてです。初期の条件としては、本人の希望と上司からの推奨を組み合わせたシンプルなロジックを取っています。しかし、将来的には、組織全体の人員構成やキャリアプランなどの要素を加え、より実情に即した移動案を作成する計画です。
「One人事」の役割
「One人事」は、業務を効率化するための労務管理システムを提供しており、官公庁や自治体を含む幅広い組織に対して、柔軟に対応しています。ユーザー数は60万人を超え、今後もさらなるシステムの最適化が行われる予定です。
このような取り組みを通じて、社会的な人事管理の改善が期待されており、One人事はその中で重要な役割を果たしています。今後も、AI技術を駆使した効率的な人事配置を実現するための研究が続けられることでしょう。