新たな防災訓練の形がここに
2026年、企業の働き方が変化する中で、コクヨ株式会社は新しい防災訓練の形を提案しました。大阪本社を構えるコクヨが今回導入したのは、株式会社マンカインドゲームズと共同で開発したPC上で実施できるバーチャル防災訓練システムです。このシステムは、東京の品川オフィスに設置され、ハイブリッドワークの普及に伴う防災教育の課題を解決することを目的としています。
バーチャル防災訓練システムの開発背景
近年、ABW(Activity Based Working)と呼ばれる働き方が進む中で、企業内の防災の体制にも課題が生まれています。特に、災害時の初期対応を担う「自衛消防組織」の形骸化が進んでいて、従業員の出社率が一定でないために有事の際に指示役がオフィスにいないリスクが大きくなっています。このため、企業の防災対策に対する関心が高まり、従来の訓練方法では対応しきれない状況が生じています。
新しい取り組みと独自のシステム特徴
コクヨが導入したバーチャル防災訓練は、東京消防庁向けに開発された「VR消火訓練システム」を基にしており、地域の安全を支えるための独自のアレンジが施されています。特筆すべき点は、専用のハードウェアが不要であり、既存のPCを使用することでどこでも訓練が可能なことです。テレワーク中の社員も含め、場所を問わず柔軟に訓練に参加できるメリットがあります。さらに、3Dスキャン技術によって実際のオフィス環境を忠実に再現し、リアルな状況下での訓練が行えるように設計されています。
ハイブリッド避難訓練の実施内容
2026年5月28日、コクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」において、リアルとバーチャルが融合したハイブリッド避難訓練が行われました。この訓練では、新たに入社した社員と中途入社の社員を対象に、バーチャル防災訓練の実演を通じて、その効果を検証しました。訓練は約1時間のスケジュールで実施され、参加者は多様なシナリオを体験し、緊急時の行動を学ぶ機会を得ました。
続ける防災訓練の進化
コクヨとマンカインドゲームズは、今回の試験的な取り組みにとどまらず、さらなる防災教育のブラッシュアップを進めていく意向を示しています。特に「一人一人が自衛消防隊」を目指すこのシステムは、今後他の企業や地域にも展開が期待されます。
防災訓練の新たな形として注目されるバーチャルシステム。これにより、企業の安全管理が一層強化されることが望まれます。今後の展開にも注目していきたいところです。