岡山大学が万博で提唱した理想の職場環境
2025年7月18日、大阪・関西万博のインテックス大阪会場にて、岡山大学が国際シンポジウム「未来への贈り物 80億人の安全、健康、ウェルビーイング」に参加しました。このシンポジウムは、GISHW(The Global Initiative for Safety, Health, and Well-being)が主催し、万博史上初めて「安全、健康、ウェルビーイング」をテーマに掲げた重要なプログラムです。
岡山大学のブースでは学長の那須保友氏、副学長の横井篤文氏をはじめ、医療開発領域の講師である徳増⼀樹氏、学生支援課の課長中村美紀子氏、そして学生代表として医学部の寺島美優さんとグローバル・ディスカバリー・プログラムのLIN THU KHA HTAIKさんが登壇しました。彼らはそれぞれの多様な視点から、大学における「理想の働き場」について意見を交わしました。
教育から見た理想の職場環境
那須学長と横井副学長は、心理的安全性の重要性を強調しました。「誰もが自由に発言できる職場が理想であり、労働環境の整備が不可欠だ」と述べ、発言の重要性を説きました。また、彼らは「理想の働き場 VA(場)」の概念を紹介し、教育と労働が共存する理想の環境を実現することを目指しています。
一方、徳増講師は、個々のエンゲージメントを高めるために組織がどのように工夫するべきかについて言及。「大学では生きがいやウェルビーイングを実感するために、全員が力を発揮できるようなサポートが必要だ」とし、具体的な施策の重要性を訴えました。
また、中村課長は実際の学生支援活動を踏まえ、学生が自分らしさを発揮できる大学環境の実現を目指す必要性を強調しました。彼女は「一人ひとりが力を発揮できる職場を築きたい」という熱意を語りました。
学生の視点からの発表
寺島さんとLIN THU KHA HTAIKさんは、国際的な学びの機会が自己成長に与える影響について具体的な体験を基に発表しました。特に、LINさんは「岡山で学んだ日本の文化を世界と結びつけたい」と力強く語り、彼女自身の成長を未来に繋げる意志を示しました。
質疑応答の時間には、参加者からの「岡山の若者と地域をどうやって活性化させるのか」という激励の声も聞かれ、議論が一層盛り上がりました。このシンポジウムは、岡山大学が掲げる「地域と地球の『ありたい未来の共創』」の実現に向けての重要なステップとなりました。
未来に向けた取り組み
これを機に岡山大学は、国際的な視点を取り入れた教育や研究を引き続き推進し、誰もがウェルビーイングを実感できる環境作りに邁進する姿勢を見せています。地域中核・特色ある研究大学として、岡山大学の取り組みにこれからも注目です。
このシンポジウムから得た知見は、今後の国際的な連携や教育・研究の発展における重要な資源となることでしょう。岡山大学は、社会に貢献するための新たな道を開くため、不断の努力を続けてまいります。