東京文化会館のオンラインコンサート
東京文化会館が、視覚的に音楽を楽しむことができるオンライン無料コンサートを開催することが決定しました。このイベントは、特にろう者や難聴者の方々を対象にし、自宅で音楽を体感できる新しい試みです。開催日は2023年3月4日(火)の19:00から19:20、ぜひ参加してみてください。
目に見える音楽の楽しみ
このコンサートの主な魅力は、ソニーグループが開発した「ハグドラム」を通じて、演奏した音が光や振動として可視化されることです。ハグドラムは、叩くことで生まれる音が視覚的な情報と振動として感じられる楽器で、参加者は2人1組となり、相手の演奏に反応しながら楽しむことができます。今回のオンライン公演では、演奏の動きとその成果物が舞台上の反響板を通じて視覚化され、観客は目で音楽を楽しむことができます。
プログラム内容
コンサートでは、東京文化会館のワークショップ・リーダーによる特殊な演奏が予定されています。プログラム内容は以下の通りです:
- - ウォルフガン・ロッゲンカンプ:アフリカン・ブルース この楽曲では、音が「光」と「振動」に変換され、演奏に合わせてLEDや光が流れる演出が行われます。
- - シャブリエ:『田園組曲』より 第4曲 スケルツォ・ワルツ ピアノ、マリンバ、パーカッション、そしてハグドラムが一体となって作り出す合奏が魅力的です。
出演者には、東京文化会館のワークショップ・リーダーである伊原小百合、坂本夏樹、齋藤綾乃、磯野恵美が参加し、結果的に多様な演奏者と共にハグドラムを楽しむことができます。
新しい音楽体験の提案
本イベントは、TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクトの一環であり、新しい鑑賞体験を提案することを目的としています。同プロジェクトでは、最先端技術を駆使して「誰もが、いつでも、どこでも芸術を楽しめる環境」を整え、2025年の世界陸上・デフリンピックに向けた取り組みが進められています。
主催は東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団、技術協力はソニーグループ株式会社が行っています。このように、技術と文化が融合した体験が、障害や世代を超えて多くの人に楽しんでもらえる機会を提供します。
アーカイブ配信もあり
本公演は無料で視聴でき、アーカイブ配信の期間も設けています。コンサート終了後も、3月26日(水)から10月31日(金)まで視聴可能ですので、見逃した方でも安心です。
音楽の新しい楽しみ方をこの機会に体験してみてください。自身で音楽を楽しむだけでなく、他者と共に音楽を共有し、感情を通じて音楽の持つ力を感じることができるでしょう。音楽と映像が織りなす素晴らしい体験をお楽しみに。