2030年に迫る教会危機—葬儀から見える未来の可能性とは
2025年5月、東京と大阪で「教会の未来を考える公演」が開催される。このイベントは、2030年を見据えた教会と地域社会の関係について議論する機会だ。参加する専門家たちは、今後のキリスト教信仰の在り方と地域との関わりを深掘りし、葬儀や終活を通じた新しいアプローチを模索する。
少子化や高齢化が進む中、日本全国に存在する約7,000の町の教会が2030年までに半数以上消滅するという危機が懸念されている。特に、信徒や牧師の高齢化、献金の減少など現状は厳しく、教会閉鎖リスクはますます高まっている。
教会が抱える課題
現在、日本社会は2025年問題に直面している。団塊の世代が高齢者となり、教会に集う信徒の高齢化が進む中で以下の課題が浮かび上がる。
1.
献金力の低下 - 高齢化が進む信徒たちは、経済的支援を行うのが難しくなる。
2.
牧師の高齢化 - 現在の牧師の平均年齢は65歳となり、後継者難が問題視されている。
3.
地域との接点の希薄化 - 地域コミュニティと教会との関係が薄れ、信徒以外へのアプローチが難しくなっている。
これらの課題を解決するために、教会は地域社会に開かれた存在になる必要がある。特に、未信者へのアプローチや「葬儀」「終活」を通じた支援が重要となる。
イベント概要
「キリスト教葬儀から宣教の可能性を考える会議2025」では、教会と地域の未来について議論するために、以下の日程と場所で開催される。
日時:2025年5月10日(土)13:30〜17:00
場所:お茶の水クリスチャン・センター 4F 411号室
(東京都千代田区神田駿河台2-1、JR御茶ノ水駅から徒歩2分)
日時:2025年5月17日(土)13:30〜17:00
場所:VIP関西センタービル 8F
(大阪府大阪市中央区北浜2丁目3-10、大阪メトロ堺筋線・京阪本線 北浜駅から徒歩1分)
参加は無料だが、事前に申し込みが必要で、各開催日の前日には締切が設けられている。
プログラム内容
このイベントでは、著名な講師陣による講演とパネルディスカッションが行われる。
- - 【未信者のためのキリスト教葬儀からのアプローチ】—清野勝男子氏(東京基督教大学特任教授)
- - 【宣教学から考える悼みと弔い】—倉沢正則氏(東京基督教大学名誉教授)
- - 【団塊世代が望む新しい葬儀と墓のカタチ】—大和昌平氏(東京基督教大学特任教授)
さらに、パネルディスカッションでは、「葬儀・終活から行動する実践神学」のテーマで登壇者が地域における教会の役割について語る。
主催・後援
本イベントは株式会社ライフワークスが主催し、東京基督教大学 国際宣教センターが後援している。ライフワークスは、日本においてキリスト教葬儀を主な業務としている会社で、これまでの経験を基に、地域に根付いた葬儀サービスを提供している。
未来を考える場
この会議は、教会の危機的な現状を乗り越えるための新しい知見を得る場となる。経験豊富な専門家からの講演を通じて、参加者には行動のヒントを得ることができるだろう。日本の教会が新たな時代を生き抜くための第一歩を、ここから踏み出そう。地域に開かれた教会として、全ての人々へ希望のメッセージを届けることが求められている。