Qobuz、2025年の年次報告
フランス生まれの高音質音楽ストリーミングサービス、Qobuz(コバズ)が2025年の年次総括を発表しました。過去最大規模の成長を遂げたこの年、Qobuzはその成功の軸に透明性、高音質、公正なアーティスト還元を掲げています。特に欧州、北米、アジア市場において顕著な成長を見せ、Qobuzは独立系の音楽サービスとして一際目立つ存在となりました。
世界の音楽ストリーミング市場の成長
世界的には音楽ストリーミング市場が急速に拡大し、期間中に音楽ストリーミング利用者数が80%以上も増加。2024年の予測では、音楽消費の中心となる7億5,200万人に達し、2030年には利用者が13億人に達すると考えられています。これに伴い業界は二桁成長を続けており、特にQobuzはその透明性の高いビジネスモデルで市場に新たな風を吹き込んでいます。
Qobuzの主な成果
1. 透明性の確保
Qobuzが特に注力した点は、音楽ストリーミングにおける透明性の確保です。2025年3月には、業界初の“ストリーミング平均ロイヤリティ額(約2.90円)”を公表し、アーティスト還元の新たな基準を示しました。この取り組みにより、サブスクリプション音楽の透明性に対する国際的な議論を喚起し、多くのアーティストやユーザーからの支持を得ました。
2. 人によるキュレーションの強化
Qobuzは音楽体験をより充実させるため、専門のミュージックチームによる選曲や記事コンテンツの制作を強化しました。数万点に及ぶプレイリストや独自の記事はユーザーから高い評価を得て、新規ユーザーの獲得につながりました。
3. ストリーミング体験の向上
さらに、Qobuzは技術的なアップデートを行い、ストリーミング体験を一新しました。新機能「Qobuz Connect」の導入により、アプリから直接ストリーミングできる機能が実現。加えて、DenonやMarantz製品に対応したマルチルームシステム「HEOS」との統合が進み、ハイエンドオーディオユーザー向けのサービスが強化されました。ディスカバリー・ページも刷新され、キュレーションとアルゴリズム推薦の最適なバランスを追求しています。
4. 世界的なユーザー基盤の拡大
2025年の会計年度では、9月末時点での有料インストールベースが前年比38%も成長し、Qobuzは日本市場にも進出。日本市場は戦略的にも重要な位置を占めています。
2026年に向けての展望
Qobuzは2026年に向けて、