令和の高校生は紅白歌合戦をどう思っているのか?
毎年12月31日に放送される「NHK紅白歌合戦」は、日本の年末の風物詩として根付いています。今年もその時期が近づいていますが、若者たちはこの伝統的な番組をどう捉えているのでしょうか?全国の高校生を対象にした調査によると、意外なことに58.8%が「今年の紅白歌合戦を見る予定がある」とのことでした。この調査結果から見える高校生の紅白観賞事情とその背景を探ってみましょう。
高校生が紅白を見る理由
調査の結果、紅白を見る理由として最も多かったのは「毎年見ているから」との声。年末の恒例行事として親や家族と一緒に見ることが大半の高校生にとっては、もはや“ルーティン”のようになっています。「大みそかといえば紅白」という認識が根付いているのです。また、家族での団らんの場としての一面も大きいことが伺えます。
音楽好きな高校生の中には、「歌番組が好きだから」や「好きなアーティストが出るから」といった理由で視聴を予定している人も多くいます。今年は人気のJ-POPやK-POPアーティストが多く出演するため、若者が興味を持つ機会が増えています。高校生たちが挙げた具体的なアーティスト名も興味深いです。「ミセスグリーンアップル」や「aespa」、「M!LK」など、彼らにとって特別な存在が出演するため、期待値が高まっています。
特に注目を集めているのは「King & Prince」と「Number_i」です。彼らが共演することを楽しみにしている高校生も多く、一夜限りの“復活”を夢見る声が寄せられています。音楽への熱意や応援するアーティストへの思いが、紅白観賞の大きな動機となっています。
紅白を見ない理由
一方で、公表された結果の中に41.2%の高校生が紅白を見る予定がないとの回答もありました。その理由として最も多いのは、「好きなアーティストが出ないから」でした。彼らにとって紅白は見たいアーティストのパフォーマンスを楽しむ機会であり、興味のあるアーティストがいない限り意欲が湧かないようです。
「他のテレビがつまらない」といった意見もあり、紅白の魅力が薄れていると感じる高校生も少なくありません。若者にとっては多様なエンターテインメントが存在し、テレビ番組が相対的に魅力を失っているのかもしれません。さらに、「バイトや受験勉強」のために視聴できないという現実も影響しているようです。中には「早く寝たい」と報告する声もあり、年末という特別な日でも個々の生活スタイルに影響されている様子が見え隠れします。
NHK紅白歌合戦に期待するアーティスト
調査では、紅白に出演していたら見たいアーティストのランキングも行われました。第1位には「Mrs. GREEN APPLE」が選ばれ、彼らの人気が高校生の間でも非常に高いことが示されました。「好きな曲が多く、ライブにも行ったから」というファンの熱量が伝わります。また、2位には「TWICE」、3位には「嵐」が選ばれており、それぞれの背後には共感する熱心なファンの存在があります。
若者の中で「なぜ出ないのか」と疑問視されるアーティストも多く、彼らの登場が待ち望まれています。このような声が多いことは、若者が紅白に期待する対象が多様であることを物語っています。
結論
今後の紅白歌合戦は、若者たちの熱い応援や関心を引きつけるために、さらなる工夫が求められるのかもしれません。年末恒例の行事としての紅白が、ただの視聴の場ではなく、共感や感動を共有する場であり続けるために、視聴者である高校生たちの気持ちを第一に考える必要があるでしょう。今年の紅白が、果たしてどのような展開を見せるのか、私たちも期待したいと思います。