ヤマハのデザイン受賞
2025-06-24 11:53:22

ヤマハの新デザインクラリネットが国際的なデザイン賞を受賞

ヤマハ、自然を生かしたクラリネットでデザイン賞を受賞



ヤマハ株式会社が手掛ける新しいクラリネットのプロトタイプシリーズ『Designed by Nature Clarinets』が、ドイツの『Red Dotデザイン賞 デザインコンセプト2025』において栄誉ある賞を受賞しました。この受賞作品には『KINTSUGI』、特に日本の伝統的な金継ぎ技法を用いたデザインのモデルが含まれています。さらに、他のモデルである『SHIRATA』(英語名: Sapwood)、『FUMOKU』(英語名: Grain)、『IRIKAWA』(英語名: Bark)も、自然由来の独自性を強調しています。

『Red Dotデザイン賞』は、ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが主催する国際的なレベルのデザイン賞で、プロダクトデザイン、ブランド&コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの3部門に分かれています。この中のデザインコンセプト部門は、プロトタイプや新しいデザイン、革新的なコンセプトを評価するもので、ヤマハは今回の受賞によって累計4件の受賞を果たしました。

受賞作品の詳細について見ていきましょう。『Designed by Nature Clarinets』シリーズは、木材の特性を最大限に活かし、均一性を重視する従来の製造方法とは一線を画すアプローチが特徴です。一般的には、木材は均一性が重視されますが、ヤマハはあえて成長過程によるひび割れや偶然に生まれた穴などの不完全さを取り入れています。それによって、各クラリネットは唯一無二の個性を持つ作品となっています。

例えば、『KINTSUGI』は、金継ぎの技術で修復部を金で飾ることで、美しさと機能性を両立させた作品に仕上げています。また、白太や斑杢、入皮といった自然の模様を生かした『SHIRATA』『FUMOKU』『IRIKAWA』は、音楽家たちにとって芸術的な表現の幅を広げるアイテムとして注目されています。

これらのクラリネットに使われているアフリカ原産のグラナディラ材は、楽器としての使用が可能になるまでに70から100年という長い時間を要します。このため、ヤマハは『Designed by Nature Clarinets』を通じて、限られた自然素材を有効に活用する方法を追求しています。

さらに、様々な木片を活用する成形木材技術や新しい積層木材の研究にも力を入れ、従来の無垢材に代わる新たな素材の開発にも取り組んでいます。これにより、持続可能な資源の利用や環境保護への寄与を目指しています。

ヤマハはこれまでにも、音を奏でる電動アシスト車いす『&Y(アンディ)01』や、エレキギターのコンセプトモデル『アップサイクリングギター』、体験型インスタレーション『e-plegona』といったユニークなプロジェクトを展開してきました。今回の受賞は、その革新性とデザインの方向性をさらに広げる重要なステップになったと言えるでしょう。

最後に、ヤマハのディスプレイイベントやプロジェクトの詳細については、公式サイトやニュースリリースを通じて随時更新されていますので、ぜひチェックしてみてください。『Designed by Nature Clarinets』を通じて自然の多様性に向き合うヤマハの取り組みに、これからも期待が寄せられます。


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