環境対策の新たな一歩！多目的船「Prima Verde」が竣工

環境への配慮が形になった「Prima Verde」

2025年1月30日、商船三井ドライバルク株式会社が運航する多目的船「Prima Verde」が尾道造船で竣工しました。この船は、今までにない環境への配慮をモットーに設計され、様々な革新技術が詰まっています。

環境に優しい材料

「Prima Verde」は、JFEスチールが提供する環境負荷低減に寄与するグリーン鋼材「JGreex」を船殻に採用しています。この鋼材は、製造プロセスにおける二酸化炭素排出量を大幅に削減することが可能です。従来の船舶にはない新たなアプローチで、環境保護に積極的に取り組んでいます。

燃費効率の向上

この船には、株式会社ジャパンエンジンコーポレーション製のMarine Gas Oil（MGO）専焼エンジンが搭載されています。このエンジンは、燃焼効率が高く、二酸化炭素の排出を抑えることができる点が大きな特徴です。商船三井ドライバルクは、燃費の面でも環境に配慮した手段を選びました。

風力利用の革命

さらに、商船三井テクノトレード株式会社が提携するECONOWIND B.V.の「VentoFoil」という風力補助推進装置を二本搭載しています。これにより、風の力を推進力として活用し、運航中の燃費を削減し、温室効果ガスの排出も抑制することが期待されています。

環境ビジョンへの貢献

商船三井グループは、「商船三井グループ環境ビジョン2.2」に基づき、2050年までのネットゼロ・エミッションの達成を目指しています。今回の「Prima Verde」の竣工は、目標達成に向けた重要なマイルストーンと位置づけられています。

多目的船としての役割

多目的船は、鋼材や建設機械、重機、プラント、鉄道車両などの多様な貨物を運搬する役割を担います。「Prima Verde」は、これらの貨物輸送に対応しつつ、環境にも配慮した運航を実現することを目指しています。

まとめ

「Prima Verde」の竣工は、環境意識の高まりを映し出す象徴的な出来事です。商船三井ドライバルクの取り組みが、今後の海運業界においても環境保護への意識を高め、新しい基準を作ることを期待しています。多目的船としての役割を果たしつつ、持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出した「Prima Verde」。今後の展開から目が離せません。