パナソニックの新AIチャットボット「WisTalk」が進化: マルチターン機能の導入

パナソニックの新しいAIチャットボット「WisTalk」が登場

2025年12月、パナソニックソリューションテクノロジー株式会社が、社内問い合わせやナレッジ活用のためのAIチャットボット「WisTalk」の新バージョンを発表しました。今次のバージョンアップでは、会話の流れを理解する「マルチターン機能」が新たに搭載され、これによりAIとのやり取りがより自然でスムーズになります。

WisTalkの特徴と新機能

「WisTalk」は、ユーザーが持つ質問や要望を自然な会話の中で引き出し、適切な回答を生成する能力を持ったAIチャットボットです。この最新機能によって、従来のシングルターン方式から一歩進んだ、会話の文脈を理解することによって、ユーザーとのやりとりが効率的になります。具体的には、前の質問と関連する質問を続けることで、再度同じ文脈を繰り返さなくてもAIが理解し、自動的に応答を生成することができます。

マルチターン機能の利用例

1. 関連質問のスムーズなやりとり
例えば、最初に「この製品の価格は？」と質問した場合、その後の会話で「では、納期は？」と尋ねても、前の質問が記憶されているため、同じ文脈でスムーズに応答が得られます。ユーザーは、検索ワードに対して意識せずに自然な形で質問を続けられるため、議論が深化しやすくなります。

2. 深堀りが簡単に
「WisTalk」が得た回答に対して、更に詳しい情報を求めることが可能です。たとえば、最初に得た答えをもとに、「この製品の特徴は？」と尋ねれば、AIがその情報に基づいて次の答えを生成します。これにより、ユーザーは目的とする情報にたどり着きやすくなります。

ワークフローの最適化

「WisTalk」は社内問い合わせ対応だけでなく、技術文書の中に含まれる図や表の情報を迅速に検索するのにも役立ちます。この技術により、特に品質保証部門での使用が増えています。業務の効率化を図ることができるこのツールは、企業のナレッジ共有の一環として重要な役割を果たしています。

導入推進の背景

今回のマルチターン機能の導入は、ユーザーからのニーズに応える形で実現しました。AIが会話の流れを理解し、適切な回答を促すことで、これまで以上に自然な人間のコミュニケーションに近づきます。パナソニックソリューションテクノロジーの代表取締役社長、伊藤一義氏は、「人を作業から解放し、新しい可能性を引き出す」ことを目指しております。