工業用水性塗料「AQプライマー」に注目
大日本塗料株式会社から、2025年6月12日より工業用水性下塗塗料「AQプライマー」が市場に登場します。この製品は水性塗料でありながら、工業現場で必要とされる塗膜性能を兼ね備えており、環境負荷の軽減や作業環境の改善に寄与します。
背景と開発の目的
これまで工業分野では水性塗料が普及しておらず、主に建築用塗料が代用されてきました。しかし、この方法では工業用の厳しい基準を満たすことが困難でした。しかし、2020年以降の中国におけるGB規格の強化や、日本国内でも環境意識が高まる中で、工業分野では水性塗料への移行が進んでいます。大日本塗料は顧客ニーズをもとに、従来の溶剤塗料と同等の性能を持つ「AQプライマー」を開発しました。
特長1: 幅広い素材への適用性
AQプライマーは、鉄やアルミ、ステンレスなど多岐にわたる素材への密着性が確認されています。これにより、異なる素材ごとに塗り分ける必要がなく、省工程化を実現。また、この水性塗料はパテとの付着性も持ち合わせています。
特長2: 優れた防錆性
驚くべきことに、AQプライマーは水性塗料でありながら、溶剤塗料と同等の防錆性を発揮します。試験結果でも、高い密着性と耐塩水噴霧性が確認されており、信頼性の高い製品と言えます。
特長3: 冬季でも乾燥が早い
特に作業効率に影響する乾燥性においても、「AQプライマー」は優れた特徴を持っています。低温環境でも短時間で乾燥し、塗り重ね作業をスムーズに行えるため、冬季の施工も容易です。
特長4: VOC排出の抑制
AQプライマーを使用した場合、一般的な溶剤塗料と比べて約50%のVOCを抑制することが可能です。これは企業の環境責任を果たす上で大きな成果であり、特に環境意識の高い企業にとって、大きな選択肢となるでしょう。
特長5: 工業用途向け水性仕様
AQプライマーは工業用の水性上塗塗料「AQウレタン」との併用が可能で、他の塗料との重ね塗りもサポートしています。これにより、施工方法の幅が広がります。
製品仕様と購入方法
AQプライマーは、16kgのグレーの塗料として販売され、エアスプレー、エアレススプレー、刷毛、ローラーで施工可能です。詳しい購入方法については、大日本塗料の営業所にお問い合わせください。
公式サイトでは、AQシリーズの詳細情報も確認できます。新しい水性塗料「AQプライマー」は、今後の工業塗装のスタンダードになる可能性を秘めています。環境負荷の低減や作業効率の向上を探求する企業にとって、見逃せない製品です。
お問い合わせ先
さらに詳しい情報や購入については、以下の連絡先までお問い合わせください。
- - 大日本塗料株式会社 総務部広報・デザイン課 TEL:06-6266-3102
- - 車輌産機・プラスチック塗料事業部 TEL:06-6266-3135(大阪)