新たな教育の形「e.f.t. College of Arts」が奈良・天理市に誕生

2027年4月に開学予定の「e.f.t. College of Arts - アトリエe.f.t.」は、日本の教育システムに新たな風をもたらそうとしています。この学校のコンセプトは、「つくるを通していきるを学ぶ」。多様な問いがあふれる現代において、子どもたちが自ら社会や価値観をつくる力を養うことを目指しています。教育はもっと自由で楽しく、オープンなものであるべきとの立場から、新たな教育モデルの必要性を声高に訴えています。

「e.f.t. College of Arts」は、27年間の歴史を持つアートスクール「アトリエe.f.t.」の理念を引き継ぎ、子どもの多様性を尊重した教育を展開します。この学校は、すべての子どもたちが主体的に学び、大人がその価値観をアップデートできる仕組みを整え、地域と連携することを重視しています。天理市にこの拠点が誕生することで、教育と福祉、地域がつながる実践を広げ、日本の公教育の変革を図ることが期待されています。

なぜ今この学校が必要か

近年、全国で35万人以上の子どもたちが不登校という状況にあります。これは決して子どもたちの問題だけではなく、大人の責任でもあると、多くの教育者たちは考えています。複雑化した社会の中で、どのようにして子どもたちに生き延びる力を授けるかが課題です。「e.f.t. College of Arts」では、クリエイティブな思考を通じて、倫理的で持続可能な価値観を持ったアーティストを育てることがその解決策だと確信しています。

具体的な活動内容

この学校では、4つの研修軸をもとに活動が進められます。

1. 居場所 - 大人たちが楽しみながら子どもたちを迎え入れる「いていい」と安心できる居場所を提供。
2. つくる - アートとデザインを教材に、「つくるを通していきる」を実践。
3. 共同体 - 地域の大人たちが価値観と行動をアップデートする支援を行います。
4. 活動拠点 - さまざまな活動を行うためのフィールドを提供します。

これらの活動を通して、分断の解消と新しい学びの形を社会に根付かせることを目指しています。

天理市の魅力と教育改革

奈良県天理市は、豊かな自然に囲まれ、独特の歴史を持つ地域です。1954年の合併以降、天理市は独自の宗教文化都市として栄えてきました。近年では、「ひとりひとりの『しなやかさ』を育む『共育』」というテーマで教育改革に取り組んでおり、特に、地域と連携した教育モデルの構築を目指しています。このような背景から、「e.f.t. College of Arts」が天理市に設立されることは、地域の教育改革にとっても大きな意義を持つと言えるでしょう。