金属加工の新たな風を呼び込む「IBUKI」ブランドが誕生

新たなブランド「IBUKI」始動！

大阪府東大阪市に本拠を置く有限会社ネットワーク社が、12月1日から新しいブランド「IBUKI（イブキ）」を立ち上げました。このブランドは、一般消費者向けに金属加工の魅力を伝えることを目的としており、同時にECサイトとInstagramアカウントもオープンします。

金属加工の認知向上を目指して

「IBUKI」は、製造工場を開示し、職人の想いや加工技術を積極的に紹介することで、「金属加工」にスポットライトを当てるブランドとして位置づけられています。一般的に、「金属加工」は知られざる存在なのが現実です。自動車などの製品は多くの部品が町工場で製造されているにもかかわらず、消費者はその背後にはどれだけの職人が関わっているか、意識する機会が少ないのです。これが業界の大きな課題でもあります。

「環境」から「人」にアプローチ

経済産業省や厚生労働省、文部科学省が発行する「2024年版ものづくり白書」によると、製造業における34歳以下の若年就業者数が急激に減少している一方で、高齢の就業者は増加しています。このことが、技術継承の危機感を高める要因となっています。こうした状況を受け、ネットワーク社は消費者に直接アプローチし、金属加工の魅力を広め、新たな人材がこの業界に興味を持つきっかけを作り出すことが重要だと考えています。

「IBUKI」誕生の背景

ブランド名「IBUKI」という言葉には、「金属加工業界に新たな息吹を吹き込む」という意義が込められています。代表の垣内悠輔氏が就任した際に受けた「お前らみたいな小さい会社は俺らにくっついとけばいい」という言葉が強烈な刺激になり、彼は職人たちとの対話を通じて、この業界をもっと魅力的に見せたいという情熱を抱くことになりました。これまで埋もれていた素晴らしい技術や想いを、一般消費者に伝えることで金属加工業の価値を再発見させたいという思いが、「IBUKI」の誕生に繋がったのです。

商品のラインナップと特徴

「IBUKI」の商品群は、金属加工の技術を盛り込んだ多様なアイテムから成り立っています。たとえば、アルミデッキケースはパーツ同士のはめ合い技術を活かし、強靭さとラグジュアリーなデザインを兼ね備えています。また、金属アレルギーに配慮した肌に優しい素材を用いたハンドメイドのバングルもラインナップに加わります。さらに、シャンパンゴールドのアルミ削り出しスマートキーケースは、切削加工とアルマイト技術を結集したアイテムです。

経済的・社会的意義

「IBUKI」は、単なる商品販売を超えて、製品を通じて人々に意識の変革を促すことを目指しています。町工場のものづくりの魅力を発信することで、次世代の職人を育て、業界の価値を高めていくことが「IBUKI」の使命です。消費者が金属加工の驚きや面白さに気づくことが、このブランドの存在意義であり、未来への希望を繋ぐ鍵でもあるのです。