鳥取県とシグネチャーパビリオンの連携がもたらすネイチャーポジティブの未来

8月、大阪・関西万博を契機に鳥取県はシグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」と連携協定を締結し、ネイチャーポジティブの実現に向けた新たな一歩を踏み出しました。これは、河森正治氏がプロデュースするパビリオンと鳥取県が互いの強みを活かし、生物多様性を推進するための重要な取り組みです。

この協定の背景には、シグネチャーパビリオンで使用されている外壁材を鳥取県の企業が製造したことがあります。この縁から河森プロデューサーが鳥取県を訪れ、多様な自然環境に感銘を受けたことが全ての始まりとなりました。河森氏は訪問後、鳥取県の豊かな自然や独自の生態系に惹かれ、「いのちをめぐる冒険」のテーマともマッチする魅力的な地域であると認識しました。

🤝 協定の意義
この協定調印式には、鳥取県知事の平井氏が登壇し、地域の魅力を伝えました。知事は「鳥取砂丘や大山など、多彩な自然が息づくこの地で、ネイチャーポジティブを全国へ発信するため、多くの人々に足を運んでもらいたい」と意気込みを語りました。

シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」の魅力とは？

シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」では、最新のテクノロジーを活用した展示を通じて、生命の尊厳や力強さを体感できます。このパビリオンは、生物多様性をテーマにしており、訪れる人々にとっては、ただの観光地ではなく、生命の尊さを感じる特別な空間です。

加えて、パビリオンでは「いきものの探しはデカルチャー現象」などのプログラムが行われており、参加者はスマートフォンを使って生き物を見つけ、撮影、投稿することができます。ゲーム感覚で楽しみながら、データを収集するこの取り組みは、生態系を守るための意識づけにもつながっており、すでに全国で広がりを見せています。

鳥取県ゾーンの魅力

鳥取県ゾーンのテーマは「まんが王国とっとり」、「鳥取砂丘」をはじめとする自然、そして「豊かな食文化」です。「まんが王国とっとり」コーナーでは、地域出身の漫画家たちを紹介しており、訪れる人々に昭和から現代までの漫画文化を楽しむ機会を提供しています。また、鳥取砂丘を模した「鳥取無限砂丘」では、特産物や観光地の映像が浮かび上がるプロジェクションマッピングが展開され、訪問者は幻想的な体験を味わえます。

未来に向けた展望

2030年までに国土の30%を保全する「30by30」の目標に向けて、鳥取県では自然共生サイトの認定促進を進めています。このような取り組みにより、地域の生物多様性を保全しつつ、観光業の振興も実現していくことでしょう。

シグネチャーパビリオン「いのちめぐる冒険」との協力を通じて、豊かな自然を持つ鳥取県は、今後もさらに多くの人々にこの美しさと生物の多様性について理解を深めてもらうことを目指しています。鳥取県の自然観察イベントやネイチャーポジティブなアクションは、その良いモデルケースとなるでしょう。

このように、鳥取県とシグネチャーパビリオンの連携によって、地域の自然が守られるだけでなく、多くの人々がその価値を知るきっかけが生まれることに期待が寄せられています。