ギャラクシー賞受賞!メガソーラー問題を考える
2025年10月に放送されたHTB制作のテレメンタリー「落日のメガソーラー 問われる自然との共生」が、ギャラクシー賞の月間賞を受賞しました。この賞は、日本の放送文化の質の向上を目的に1963年に創設され、優れた番組や個人を顕彰するものです。毎年の放送期間である4月1日から翌年の3月31日までの間、テレビ、ラジオ、CM、報道活動の4部門から選考が行われ、テレビ部門は毎月の選考会で「月間賞」が決定される仕組みです。
今回受賞した「落日のメガソーラー」は、北海道の釧路湿原におけるメガソーラーの建設を取材した作品です。この番組では、再生可能エネルギーの推進に隠れた問題が浮かび上がります。自然環境や希少生物が脅かされる現実を掘り下げつつ、日本のエネルギーの未来を考えることを呼びかけています。
番組の内容と評価
番組では、釧路湿原の景観がメガソーラーの建設により大きく変わりつつある現状を映し出しています。講評では、メガソーラー建設の急速さに驚きを持ちながらも、環境の保護が不十分である点が指摘されました。特に、希少生物の生息調査が行われていないまま工事が進められ、実際には北海道の許可を得ていない違法な状態での工事が開始されてしまったと批評されています。
これに対して、エネルギー問題と自然との共生について、より大局的な視点から考える必要があるとされています。このような視点は、今後の法改正や政策の必要性を促すものでもあります。メガソーラー問題は釧路だけでなく全国各地での現象であり、再生可能エネルギーの発展を考える上で無視できない課題です。
制作スタッフの思い
ディレクターの高橋海斗氏は、メガソーラーの問題が北海道に限らず日本全国で問題視されている点を指摘し、再生可能エネルギーの重要性を訴えつつ、自然や希少生物との共存の方法を再考する必要があると強調しています。もう一人のスタッフ、及川大地プロデューサーも、環境に優しいとされる再生可能エネルギーが実際には自然環境を脅かす事例を広く伝える役割を果たしたいと述べています。
アクセスや視聴方法
受賞した番組は「ANN news CH」でYouTube版が配信されています。興味のある方はぜひご覧ください。
番組概要
- - 番組名: テレメンタリー2025「落日のメガソーラー 問われる自然との共生」
- - 初回放送日時: 2025年10月18日(土) 深夜2時30分~深夜3時00分
- - HP: HTB公式サイト
- - ナレーター: 小雪
- - スタッフ:
- 撮影: 本田海
- 編集: 道垣内大樹
- 美術: 久我直也
- プロデューサー: 及川大地
- ディレクター: 高橋海斗
この受賞は、多くの人々にメガソーラー問題を知ってもらう機会を提供し、自然環境と共生する方法についての意識を高めるカギとなるでしょう。