VR作品「I, KILL VR」が特別賞を受賞
株式会社WOWOWが手掛けたVR作品「I, KILL VR」が、先進映像協会主催のルミエール・ジャパン・アワード2025のVR部門で特別賞を受賞しました。受賞の理由は、高精細な映像技術やイマーシブオーディオによって創り出された臨場感と没入感が高く評価されたからです。
「I, KILL VR」について
「I, KILL VR」は、「連続ドラマWI, KILL」のスピンオフとして制作されたVR体験です。この作品は、鎖国前夜の日本を舞台に、謎の怪物“群凶”が出現する中での歴史的なサバイバルスリラーのストーリーが展開します。360度の映像と臨場感溢れる音響体験が特徴で、視聴者をその物語の中に引き込む作りとなっています。
制作の背景と意図
ルミエール・ジャパン・アワードは、2011年に始まり、日本国内で制作された先進的な映像作品を評価する目的で設立されました。「I, KILL VR」の受賞は、同アワードの理念に則ったものであり、特に産業全体の向上を目指す取り組みの一環とされています。
スタッフの語る思い
脚本・監督を務めた井上博貴さんは、「この作品は『時代劇とサバイバルスリラー』の新しい形を提案し、ユニークな体験を提供することを目指しました。視聴者にその世界観を噛み締めてもらいたかった」とコメントしています。開発には多くの試行錯誤が伴い、その成果がこうして評価されることを大変嬉しく思います。
プロデューサーの藤岡寛子さんは、「オリジナルドラマ『連続ドラマWI, KILL』の魅力をVRの特性を活かして広げ、より深い体験を追求しました。具体的には、映像だけでなく音響にも力を入れ、観ている人がその場にいるかのような体感を目指しました」と語っています。
作品概要
ストーリー
この作品では、群凶によって襲われた武士の喜左衛門が、妻のきくと御用聞きの又太郎と出会うシーンから始まっていきます。喜左衛門は、彼らに助けを求め、これからの運命がどう展開していくのかが気になるところです。
体験の幅
「I, KILL VR」では、観る人が各シーンにおいて視点を選ぶことができる仕組みとなっており、同じ出来事でも異なる視点から見えることで、多様な解釈が可能になります。これは視聴者が別の登場人物の視点を体験し、物語に対する理解を深めるための技術革新となっているのです。
これは技術的な実験的目的で制作されているため、作品の一般公開については未定とのことです。
スタッフ・キャスト
- - 出演: 江村修平、峰松布美、野田龍之介、今井縮
- - 脚本・監督: 井上博貴
- - 音楽: 中西ゆういちろう
- - 制作プロダクション: CinemaLeap
- - 制作協力: 松竹撮影所
- - 製作著作: WOWOW
このように「I, KILL VR」は、ただの映像作品に留まらず、視聴者に新しい体験を提供することを目指した移りゆく映像メディアの一翼を担う作品として評価されています。今後のさらなる展開にも要注目です。