大阪府泉南市が特定技能外国人材の雇用促進を目指し、株式会社ONODERA USER RUN(OUR)と新たな連携協定を締結しました。この協定は、本年7月に行われた宮崎県日南市との協定に続くもので、OURにとっては2例目の自治体との連携になります。特に、地方の人手不足が深刻化する中で、外国人材の活用が求められています。
OURは、フィリピン・ダバオ市に拠点を置く「OUR BLOOMING ACADEMY」を通じ、日本語及び特定技能の専門教育を無償で行っています。泉南市とダバオ市は、2023年4月に姉妹都市協定を結び、教育や文化交流の促進を目指しています。この度の協定締結により、泉南市でのダバオ市出身の人材の活躍の場を広げていく方針です。
新たに開設される「泉南クラス」では、日本語教育に加え、泉南市での就労を念頭においた特別カリキュラムが用意されます。このカリキュラムを通じて、地域に根付いて安心して働ける人材の育成が図られます。また、OURと泉南市は、双方の交流機会を増やすことで共生社会の実現に貢献することを目指しています。
特定技能人材の受け入れに伴い、市内の空き家や市営住宅を活用し、外国人材が地域に定着できる環境作りも進められる予定です。これにより、地域住民と外国人材が共に支え合い、安心して暮らせる社会の形成が期待されています。
OURは、アジアの5カ国において独自の教育プログラムを展開しており、2025年までに累計教育人数が9,660名、特定技能試験合格者8,200名を輩出しています。また、職業紹介においても7,565名が内定し、5,635名が実際に就業を開始している実績があります。このように、教育から就労後の生活支援に至るまで、ワンストップでサービスを提供する「OURストレートスルー」スキームを通じ、長期にわたって安定して働ける人材の紹介を行っています。
泉南市が外国人材受け入れを推進する理由の一つは、地域の活性化や経済発展に寄与するためです。特に、観光業やサービス業の人手不足が顕著であり、外国人材の力を借りることでこれらの分野の成長が見込まれています。また、地元住民が外国人材との交流を通じて国際理解を深めることも重要な側面です。
今後も泉南市とOURは連携を強化し、地域の活性化・発展に向けて取り組みを進めていく予定です。この協定が新たな可能性をもたらし、泉南市がさらなる地域創生のモデルケースとなることが期待されています。地域住民、外国人材、双方のウィンウィンを実現するための挑戦が始まります。