博物館が描く未来社会
2025年11月19日から21日、大阪市中央公会堂を中心に「第73回全国博物館大会」が開かれます。この大会は、公益財団法人日本博物館協会の主催であり、地方の博物館機構と共催される大規模なイベントです。
全国博物館大会は、1953年に始まり、以来毎年開催されてきた重要な集まりです。全国から博物館関係者が集まり、2〜3日間にわたる講演やフォーラム、シンポジウムを通じて、博物館に関する様々な問題を議論します。参加者同士の意見交換や、博物館の見学も行われるため、ひとつの大きな学びの場としても知られています。
今回の大会のテーマは「持続可能な世界と博物館の発展 ~未来・社会・ウェルビーイングに貢献する博物館~」です。大阪・関西万博の理念を受け継ぎ、博物館が未来社会の発展にどのように寄与できるのかを考える貴重な機会となります。
開催概要
- - 日程: 2025年11月19日(水)〜21日(金)
- - 会場: 大阪市中央公会堂、大阪府立中之島図書館
- - 主催: 公益財団法人日本博物館協会
- - 共催: 地方独立行政法人大阪市博物館機構
- - 後援: 文化庁、大阪市、大阪府教育委員会、大阪市教育委員会
この大会では、持続可能な社会の実現やウェルビーイングの向上といったテーマが重要な焦点となっています。また、参加者は改正博物館法に基づく地域と博物館の新しい関係性についての議論も行います。
大会プログラム
11月19日(水)
- - 開会式・表彰式(13:00~14:15)
- - 基調講演(14:20~15:00)
- テーマ: 「万博から持続可能な社会は見えたのか?未来を模索する中で、博物館の役割・資源はどこにある?」
- 講演者: 服部滋樹氏(graf代表、京都芸術大学教授)
服部氏は、大阪・関西万博での経験を踏まえ、博物館の重要性や資源について語ります。
- - 全国博物館フォーラム(15:10~16:40)
- テーマ: 「信頼のネットワークを築くには〜博物館同士の連携と倫理の実装〜」
11月20日(木)
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スマートミュージアムの可能性: AIやデジタル技術の活用
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ネットワークと博物館の持続可能性: 自然災害と地域連携
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インクルージョンとウェルビーイング: 高齢者や障がい者への配慮
- - シンポジウム(14:00~16:00): 「持続可能な社会と博物館」に関するテーマで、さまざまな意見が集約されます。
11月21日(金)
- - エクスカーション: 大阪府内の博物館や美術館を巡る3つのコースが用意されています。
この大会への参加は事前申し込みが必要で、既に締め切りが過ぎているため、参加希望者は情報をこまめにチェックすることをおすすめします。
大阪での開催は22年ぶり、三度目の開催であり、博物館が未来社会にどのように寄与できるのか、全国の屋台骨となる人々がどのように一堂に会し、意見を交わすのか、大変注目されるイベントです。博物館の専門家たちにとっても、多くの学びが期待される貴重な機会となることでしょう。