新太陽光発電技術
2025-11-20 12:18:33

YKK APとパナソニックHDが推進する新しい太陽光発電技術の実装検証スタート

YKK APとパナソニックHDによる新たな太陽光発電への挑戦



大阪の谷町YFビルで、YKK AP株式会社とパナソニックホールディングス株式会社が共同で新しい太陽光発電技術の実装検証を開始しました。このプロジェクトでは、パナソニックHDが開発したガラス型ペロブスカイト太陽電池を内窓に組み込んだ「建材一体型太陽光発電(BIPV)」システムの有効性を試験します。これは国内初の試みです。

太陽光発電の重要性


2025年に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」では、2040年までに太陽光発電の比率を電源構成の23〜26%にまで引き上げる方針が示されています。特に、居住空間が密集している日本では、屋上や壁面だけでなく、窓を利用した発電も今後の重要な方策となります。条件が限られる地域において、いかにして発電効率を高めつつ美観を損なわないかが課題となります。

新技術の特徴


今回の実装で利用されるガラス型ペロブスカイト太陽電池は、独自の材料技術やインクジェット塗布、レーザー加工技術を駆使して開発されています。これにより、サイズや透過性、デザインの自由度が高まっています。また、建材一体型とすることで、様々なガラス仕様に対応できるのが特長です。この技術により、太陽電池としての耐久性を向上させることを目指しています。

さらに、YKK APは、しっかりとしたサッシ枠を開発し内窓と太陽電池を一体化した新しい製品の開発を進めています。これにより、窓からの断熱性能と同時に発電機能も実現可能となります。また、外観にも配慮されており、建物の美しい景観を保ちながらも機能性を加えています。

実装検証の概要


この実装検証には、以下の目的があります。
1. 窓のサイズに合わせたガラス型ペロブスカイト太陽電池の据え付け方法の確認と施工性の評価。
2. 4種類の異なるデザインの太陽電池による透過性や意匠性、視認性の検証。

実施期間は2025年11月20日から約1年間を予定しており、大阪市中央区の谷町YFビル内で行われます。今回の試験には、特製の内窓が4つ用意され、YKK APが制作した木枠を用い、賃貸物件や既存の窓への取り付けが試みられます。

両社の役割分担


YKK APは実装場所の提供や内窓の設計建設を担当し、施工性の検証も行います。一方、パナソニックHDはガラス型ペロブスカイト太陽電池の試作品を4種類製作し、その設置および施工設計に協力します。

未来へ向けた知見


この検証を通じて、両社は建物の窓や壁面への太陽電池設置の可能性を広げるとともに、持続可能なエネルギー供給の新しいソリューションを考慮していく予定です。今後の普及拡大には大きな期待が寄せられています。特に、今回のプロジェクトによって実現される新たな技術が、より多くの市民に持続可能な生活環境を提供することを目指しています。


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