バーレーン王国の学生が日本を訪問
2025年1月20日から1月30日の期間、バーレーン王国から初めて日本の教育旅行が行われ、過去にない新しい試みとして注目を集めました。この訪日旅行を実現したのは、在日本バーレーン王国大使公邸の協力を受けたツナガル株式会社です。ツナガル社は「人生を変える出会いをつくる」を企業理念に掲げ、アラブ地域の若者に日本の文化を体験させることで、富裕層へのアプローチを目指しています。
日本経済と観光の未来
近年、国内外の旅行情勢が変化している中で、日本政府は観光立国としての地位を強化しようとしています。2024年には外国人観光客数が過去最高の4,000万人を見込んでおり、インバウンド旅行の拡大は日本経済にとって非常に重要な課題となっています。しかし、GCC(湾岸協力会議)諸国からの訪日者は全体のわずか1%にとどまっており、この市場にはまだ大きなポテンシャルが潜んでいると言えるでしょう。
とりわけバーレーンは、日本文化に対して非常に高い関心を持つ国です。にもかかわらず、日本への旅行商品を扱う旅行会社はほとんど存在しないため、多くの可能性が眠っています。そこで、ツナガル株式会社はバーレーン王国の大学からの要望を受け、日本での教育旅行を実施することになったのです。
文化交流の舞台裏
今回の訪問プログラムでは、法政大学や奈良教育大学との文化交流が行われ、学生同士の熱い交流が繰り広げられました。バーレーンの学生たちは、日本の伝統文化を体験する中で、多くの新しい発見をしました。折り紙や書道、さらには茶道を通じて、日本の心を感じることができたと感激の声を上げています。
特に、日本の漢字に対する驚きは大きく、文書の中に込められた意味の深さや、日本人の礼儀正しさに感心していました。これらの経験を通じて、生徒たちは自国の文化に対しても新たな視点を持つようになったようです。
映像プラットフォームで人気のアイテムを購入するなど、リアルな日本の体験が彼らにとっての大きな収穫となりました。また、訪問中にTwitterやInstagramでの交流が生まれるなど、国を超えた友情の輪も広がったようです。
バーレーンの声と今後の展望
訪問したバーレーンの学生たちは、日本の親切さや文化・習慣の素晴らしさを実感し、特に奈良の鹿が礼をする姿に感動していました。訪問を通じて日本の魅力を体感し、改めて自国の文化にも意識を向けているようです。「また家族を連れて日本に訪れたい」との声も聞かれ、訪日リピーターを生む契機になっています。
このような成功事例を積み重ねていくことで、GCC諸国からの訪日旅行を促進し、日本経済や地域経済への寄与を狙います。ツナガル株式会社は引き続き、GCC市場の開拓と日本文化の魅力を発信していくことを掲げています。特に、中東地域からの観光客増加は、日本ブランドの国際的なプレゼンス強化にもつながることでしょう。
今後もこのような文化交流イベントを通じて、教育旅行の重要性を訴え、富裕層取り込みの戦略を推進していくことが期待されています。