新たな経営モデルを導入する「ない株式会社」の挑戦が話題に

新しい経営モデルを導入した「ない株式会社」

大阪市淀川区に拠点を置く「ない株式会社」が、2025年7月1日付けで新たな経営体制を導入することを発表しました。具体的には、代表である岡シャニカマの妻が会長および筆頭株主に就任し、発行済株式の過半を保有することになります。この大胆な決断は、会社全体のパフォーマンスと家庭内の関係性を深く結びつける新しい試みとして注目を集めています。

経営課題と家庭の関係

代表の岡と妻は共働き夫婦でありながら、家事や育児の負担に関する不満が夫婦喧嘩の種となっていました。多くの場合、岡は仕事に時間を費やす一方で、妻が家庭内の管理を担うという不均衡が生じていました。実際に、2018年の調査でも「家事の分担」が夫婦喧嘩の主要因として挙げられています。このような内部の問題が、会社全体のパフォーマンスに悪影響を及ぼすとは、あまり想像されなかったかもしれません。

会社ごと尻に敷かれる経営体制

「ない株式会社」は、見逃されがちな家庭の役割を法人の構造に組み込むという独自の経営アプローチに挑戦します。妻を会長に据えることで、家庭内の意思決定が会社の成長にどのように寄与するかを模索しています。家庭と仕事は切り離せないものであるという新たな認識が、この経営改革の根底にはあります。

相互理解を促進する経営モデル

新しい体制では、岡は妻の指示に従うことが求められます。これにより、家庭内での無駄な対立が減り、心理的な安全性が高まり、業務のパフォーマンスが向上することが期待されています。妻が会社の筆頭株主になることで、家庭とビジネスの両方にコミットする姿勢が生まれ、夫婦間にも新たなモチベーションが生まれるでしょう。

「お迎えの遅刻」や「洗い物のし忘れ」が経営判断ミスとなり、それが実際の経営会議での議題になる可能性は、岡にとって身を引き締める要因となるに違いありません。