未来の海を守る!「海とこんぶの森プロジェクト」の挑戦と子どもたちの成長
2025年11月29日、北海道函館市の南かやべ漁業協同組合で、セブン‐イレブン・ジャパン、函館市、株式会社WMIが共同で「海とこんぶの森プロジェクト」に基づく「こんぶ種付け体験」が実施されました。このプロジェクトは、地域の子どもたちが昆布の種付けから収穫体験を通じて、環境保全や食育への理解を深め、持続可能な地域づくりへ貢献することを目指しています。
海と昆布の重要性
近年、北海道の沿岸地域では、海藻が減少する「磯焼け」が問題となっています。これにより、海の生態系は危機的状況にあります。この現象は、昆布やワカメなどの海藻が減少し、その後に「サンゴモ」という硬い殻のような海藻が広がる状態が続いています。このような「海の砂漠化」を防ぐため、地域の人々と企業が協力し、藻場の再生に向けた取り組みを行っています。
プロジェクトの背景
「海とこんぶの森プロジェクト」は、函館市とWMI、セブン‐イレブンの三者によってスタートしました。地域の特産品である函館真昆布を使用した新商品を開発することで、地域の魅力を伝え、昆布産業の活性化を図ることが目的です。今回の体験では、函館市立高丘小学校の約20名の児童が参加し、昆布の種付けを学びました。
種付け体験の様子
体験は、漁業者からの昆布生産に関する説明の後、実際の種付け作業が行われました。子どもたちは初めて触れる昆布に感心しながら、楽しそうに種付けを進めていました。一つ一つの作業が、持続可能な未来に向けた一歩であることを学んでいるかのようでした。参加した児童からは「昆布についてたくさん知ることができた」という感想や、収穫体験が楽しみだという声が上がりました。
商品開発との連携
プロジェクトの一環として、2025年8月には「冷たい函館塩ラーメン」を発売予定で、こちらは地元の昆布を使用しています。この商品は、持続可能な食料システムを推進するための「FOOD SHIFT セレクション 2025」の優秀賞も受賞しています。この商品開発は、地域資源の活用を進めると同時に、子どもたちの知識や関心を広げる効果が期待されています。
参加者の想い
体験会には、地域の漁業者や教育関係者も参加し、子どもたちが地域の海を学び、未来に何をしていくかを一緒に考える機会となりました。漁師や地域の担当者たちからは「自分たちの行動が未来に結びつく」との意見も多く寄せられ、地域全体での持続可能な取り組みが求められています。
これからの展望
セブン‐イレブンは、このプロジェクトを通じて、地域の人材育成や活性化を推進し、さらなるイベントや商品開発を行っていく方針です。未来を担う子どもたちに地域の大切さや、海の環境を守る意義を伝えることで、持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出しています。
結び
「海とこんぶの森プロジェクト」は、地域の海洋環境問題に立ち向かう取り組みとして、子どもたちに大切な経験を提供しています。これからも、地域との深い関わりを持ちながら、次世代への教育や地域貢献に力を入れていくことでしょう。