日本におけるピアノ指導者ネットワークの中心として、全日本ピアノ指導者協会(通称:ピティナ)は、1977年から約18,000名以上のオンチャウリストを持つ日本最大のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」を主催してきました。そのピティナが、音楽ストリーミングサービス「Apple Music」に公式キュレーターページを開設したことが話題を呼んでいます。
この公式ページは、ピアノ音楽に「聴く」ことで触れ合える新たな入口となります。ピアノ初心者から愛好者、教育者、そして未来の演奏家たちまで、さまざまな層に向けて、親しみやすく魅力的なプレイリストが提供される予定です。特に印象的なのは、全国で約9万曲におよぶ楽曲情報を集積した「ピティナ・ピアノ曲事典」との連携です。この事典は、音源としては1.6万曲、解説は7千件と、豊富なコンテンツを誇るネット上のピアノ・鍵盤音楽データベースです。
今後のプロジェクトでは、ピアノ曲事典の音源を「PTNA Recordings」として配信し、楽曲の背景や理解を深めるための解説も提供していく計画です。音楽を聴くだけでなく、曲の持つ深いストーリーに触れながら、ピアノ音楽との新しい出会いを楽しんでもらうことを目指しています。
ぜひ注目してほしいのが、公式キュレーターページで展開される第一弾のプレイリストです。これには、現代の若手ピアニスト、片山柊氏(2017年特級グランプリ受賞者)や、日本人初の浜松国際ピアノコンクール優勝者、鈴木愛美氏(2023年特級グランプリ受賞者)などが参加しています。また「いま聴きたい!聴き比べプレイリスト」も登場し、国内外のピアノコンクールに際して演奏される楽曲を様々なピアニストによる演奏でまとめて聴くことができます。
さまざまなシーンに合ったクラシックピアノ曲の提案や、日本人作曲家のピアノ作品を紹介するコーナーも設けられる予定です。これによって、ユーザーは自身の気持ちに合ったぴったりの音楽を見つけられるでしょう。
また、ピティナの公式キュレーターページでは、音楽レーベル「PTNA Recordings」の音源も楽しめます。これは、ピティナのYouTubeチャンネル「ピティナ・ピアノチャンネル」から厳選された名演を集めたものです。コンクールの緊張感あふれる演奏から、一流アーティストによるクラシックの名曲まで、幅広いジャンルの音楽が楽しめます。
ピティナは今後も定期的にApple Music上でのコンテンツを更新し続け、より多くの人々にピアノの魅力を届けるため、様々な取り組みを行います。聴くことを通じて、ピアノ音楽が広がり、さまざまな人がピアノの魅力を感じられるような取り組みが期待されます。さらには、ユーザーが自身で作成したプレイリストを公式ページで提案することも可能となっています。ピアノを愛するすべての人々に向けて、「こんなプレイリストがあったら嬉しい!」と思うアイデアを皆さんから募集します。ぜひ参加してみてください。
ピティナは、音楽がもたらす豊かさを実感できる場所を提供し、ピアノを弾く人だけでなく、聴く人にとっても身近な存在へと変わっていくことでしょう。ピアノ愛好家はもちろん、これから音楽に触れてみたい方々にとって、素晴らしい出発点となることでしょう。今後の展開から目が離せません!