国産SAF製造設備が誕生
2025年3月6日、国内初の国産持続可能な航空燃料(SAF)を製造する大規模設備の竣工式が開催されました。コスモ石油、日揮ホールディングス、レボインターナショナルの3社が設立した合同会社「サファイア スカイ エナジー」が手がけるこのプロジェクトは、廃食用油を原料とし、環境にやさしい航空燃料の供給を目指しています。
竣工式の様子
竣工式には、コスモエネルギーホールディングスの社長を始め、各社の管理職や関係者が出席し、成功を祝いました。経済産業省や国土交通省の関係者を含むゲストも祝辞を贈り、本事業の意義を強調しました。
「私たちは国産SAFの普及を通じて、航空業界の環境負荷を大きく減少させることを目指しています」と話す秋鹿代表の姿が印象的でした。
Fry to Fly Projectとの連携
竣工式の後で開かれた祝賀会では、「Fry to Fly Project」のメンバーも参列し、国産SAF普及に向けた熱意を語りました。このプロジェクトは、家庭や飲食店からの廃食用油をSAFの原料として開発されたもので、地域社会との連携を図りながら進行しています。
SAFの年間供給計画
この国産SAF製造設備は、2024年12月に完工し、2025年4月より年間約3万キロリットルのSAFを航空会社に供給予定です。これにより、国内でのSAF製造と供給のサプライチェーンを完結させることが期待されています。
環境への影響
本プロジェクトの実現は、持続可能性と環境保護の観点からも意義深いものです。製造されるSAFは、国際的な持続可能性認証のISCC CORSIA認証を受けており、品質や環境への配慮がなされています。これにより、航空業界におけるカーボンフットプリントの削減が期待されています。
今後の展望
コスモ石油、日揮HD、レボインターナショナル、サファイア スカイ エナジーの4社は、今後も協力して持続可能な未来を切り拓いていく方針です。サステナビリティを重視した事業運営を実現し、次世代の航空産業に貢献していくことで、地域社会や国全体の環境意識の向上を図ることが目標です。
結語
このように、国産SAF製造事業は飛行機の未来を変える可能性を秘めています。航空燃料の持続可能性を向上させ、廃食用油のリサイクルを促進することが、環境負荷の低減への一歩となるでしょう。今後の動向が楽しみです。