大阪市オフィスマーケットレポート
2025年の5月末時点における大阪市内のオフィス賃貸市場の最新状況、特に空室率と賃料についてのレポートをお届けします。三幸エステート株式会社が発表したこのレポートによると、大阪市のオフィス空室率は前年同月比で見た場合、5ヶ月連続での低下を記録しました。これは、特に主要エリアの新築・築浅ビルにおける空室消化が進んでいることが主な要因です。
空室率の動向
レポートによると、2025年5月の大阪市の空室率は前月比で0.08ポイント減少し、2.90%となりました。特筆すべきは、特に「西区」の空室率が前月比で0.5ポイントの大幅な低下を見せたことです。また、潜在空室率も4.74%に減少しており、立地条件の良い物件に対する需要が高まっていることが伺えます。
需要の多様化
近年では、特にサービスオフィスの需要が増加しています。これは、立地条件が優れているため、内装工事を行う必要のないサービスオフィスの選択が注目されているからです。特に、30坪前後の小規模オフィスに限らず、50~70坪のスペースを求めるケースが増えています。これは、比較的短期間での拡張移転を検討しているベンチャー企業にとって、フレキシブルな選択肢となっています。
募集賃料の状況
空室率の低下に伴い、募集賃料の動向も見逃せません。5月の募集賃料は前月よりも91円のプラスで、18,824円/坪となりました。これは横ばい傾向にあり、依然として18,000円台後半で推移しています。賃料の上昇は特定エリアに集中し、特に立地条件の良いビルでは競争が激化しているため、空室消化の動きはそのまま賃料に反映されていると考えられます。
今後の展望
今後の展望としては、オフィス市場の需給バランスがさらに改善される可能性があります。企業のオフィス戦略が多様化する中で、業態によって必要なオフィス形態は異なるため、今後も新たな需要の創出が期待されます。また、工事費用の高騰や工事期間の長期化も影響を与え、より一層サービスオフィスの需要が高まると見られます。
このように、大阪市のオフィスマーケットは変化を続けており、常に新たな需要と供給の動きが見受けられます。三幸エステート株式会社は、今後もこうしたマーケットの動向を注視し、企業のオフィス戦略に貢献する情報を提供していく予定です。
詳細については、
三幸エステートのウェブサイトをご覧ください。