AI技術で進化する堺市営住宅、全国初の窓口業務を効率化！

大阪・堺市が歩むAI導入の第一歩

堺市営住宅管理センターが、全国初となる試みとして株式会社ティファナ・ドットコムの「AIさくらさん」を導入しました。このAIエージェントは、窓口業務における問い合わせ対応を手掛け、職員の負担を軽減しながら住民サービスを向上させることが期待されています。

公営住宅業界の課題

全国の公営住宅管理業務では、スタッフの確保が難しいという深刻な問題が浮上しています。人材の採用難や外国人住民の増加による多言語対応の課題があり、これが職員の業務負担を増加させています。堺市では、AIさくらさんの導入により、窓口業務の効率化と住民サービスの充実を図っています。

AIさくらさんとは？

「AIさくらさん」は、対話型AIの最前線を行くプロダクトで、あらゆる業務をサポートする能力を持っています。今回導入された「アバター接客さくらさん」は、スタッフの業務を助け、問い合わせへの一次対応をAIが自動で行う仕組みです。これにより、職員は入居者への配慮が必要な対応に専念できる環境が整うのです。

FAQへの自動対応

堺市営住宅管理センターでは、月に約800件の問い合わせが寄せられています。これらの中には、家賃の支払い方法や入居申し込みの流れなど、一般的な内容が多く含まれています。AIはこうした定型的な問い合わせに対して迅速かつ正確に対応することで、スタッフの負担を軽減し、業務の効率化を図ります。

実際の運用開始からわずか3週間で、住民からの具体的な問い合わせが多く寄せられ、AIによる自動案内が功を奏していることが明らかになりました。

ハイブリッド接客システム

「アバター接客さくらさん」は、無人と有人のハイブリッド方式での運用が可能です。これにより、住民が窓口に足を運ばなくても、様々なチャネルでAIによる案内が受けられるようになります。特に、家賃の支払い、各種申請、退去の際の手続きなど、住民にとって必要不可欠な情報を瞬時に提供することができるのです。

今後の展望

堺市でのAIさくらさんの導入は、公営住宅の業務のDX推進を加速させる新たなモデルケースとなります。この取り組みが他の自治体に広がることで、全国の公営住宅管理業務の効率化につながることが期待されています。東急コミュニティーの担当者は「住民サービスの向上と職員の業務負担削減を実現し、全国の自治体DXの先行事例として発展させたい」と述べています。

今後、「アバター接客さくらさん」は電話対応やWebでの問い合わせにも対応する計画があり、住民サービスのあり方に革命をもたらす可能性が秘められています。