関西大学生が挑む社会問題の写真展
関西大学社会学部では、2026年9月19日から22日まで渋谷ヒカリエで開催される「東京カメラ部 写真展2026」に向けて、社会問題に焦点を当てたユニークな写真展を準備しています。このイベントに出品される作品は、社会に認識される前の「名前のない社会現象」をテーマにしたもので、学生たちの独自の視点を活かし、写真を通じて問題提起を行います。
7月13日、作品発表・講評会を実施
このプロジェクトの一環として、7月13日には履修生26人による作品発表と講評会が行われました。学生たちは、自分たちが取り組むテーマを意識し、写真作品を通じてその問題意識を説明しました。また、文学研究者で写真家の別所隆弘氏による講評も行われ、より洗練された作品制作に向けて意見交換がなされました。
「Un」named Realitiesの考え方
プロジェクトのテーマ「Unnamed Realities(リアルは一つじゃない)」は、学生たちが一堂に会し、問題意識を深めていく中で生まれたものです。社会問題が広く認識されるためには、名前が付けられることが必要ですが、名付けられないことで浮かび上がる違和感や感覚が存在します。学生たちはその「名前のない」現象を発見し、それに独自の視点を持ってアプローチすることで、新たな社会の一面を描き出します。
例えば、作品の一つには自転車交通における新しいルールと、その抜け落ちてしまう人々の動きとの対比を描いたものがあります。これは、社会規範と個人の自由の交わりを表現し、人々の行動がどのように制度に影響され、その中で生まれる「名前のない」現象を捉えたものです。
社会を観察し自ら問いを立てる教育
この写真展は、関西大学の「メディア制作実習B(フォトグラフィー実習)」として、東京カメラ部株式会社やエプソン販売株式会社、ニコンイメージングジャパンとの産学連携プロジェクトの一環でもあります。学生たちは単に技術を学ぶだけでなく、社会を観察し、それに対する自らの疑問を深める力も育まれています。
この講義では、技術や構図にとどまらず、社会的な問題をどう捉え、どのように表現するかに重きを置いています。最終的に出展される作品は、単なる視覚的な記録ではなく、学生自身が社会をどのように読み取り、問い直す中で生まれたものです。
挑戦を続ける学生たち
今回のプロジェクトは、社会学部の教授である溝口佑爾氏の指導のもとで進められています。彼は、社会の中に潜む「名前のない違和感」に目を向け、それを表現する重要性を強調しています。社会学部の学生たちが感じる様々な問題は、他者が言葉にできる前の状態—つまり名前が与えられる前の揺らぎを探るものです。
毎年、約2万人が訪れるという「東京カメラ部 写真展2026」での展示を通じて、これらの写真がどのように社会の理解を深め、問題意識を広めていくのかが期待されています。今後の展覧会と、その成功を見守りたいと思います。
【展示概要】
- - 会場: 渋谷ヒカリエ 9F「ヒカリエホール ホールA」
- - 入場: 無料
- - 日時: 2026年9月19日(土)~9月22日(火) 11:00~20:00
この春学期における独自の実習の成果を、ぜひご覧に来てください。応援をよろしくお願い申し上げます。