大阪・関西万博とNTTパビリオンの取り組み
2025年に開催される大阪・関西万博は、世界中からの注目を集めており、その中でもNTTグループが展開するパビリオンが特に注目されています。NTTパビリオンは、「循環するパビリオン」という建築テーマの下、環境に配慮した持続可能な建築物として注目されています。ここでは、ポリ乳酸製の布が一部の建築部材として利用され、その一部が大阪ガスの技術によりエネルギーとして再利用されることが実現します。
ポリ乳酸製布の特徴
NTTパビリオンに使われているポリ乳酸製の布は、100%自然に還るバイオプラスチックです。この素材は植物由来であり、一定の条件下で微生物によって容易に分解されるため、サステナブルな建材として理想的です。環境への影響を減らすため、化石資源の使用削減に寄与し、温室効果ガスの排出抑制にも寄与することが期待されています。政府は2030年までにバイオプラスチックの国内導入量を今の約30倍に増やす計画を打ち出しており、NTTパビリオンの取り組みはこの流れへの先駆けと言えるでしょう。
大阪ガスの役割
大阪ガスは、NTTパビリオンから回収したポリ乳酸製の布60㎏を独自の技術を使って乳酸に分解します。この乳酸は大阪市の中浜下水処理場に投入され、そこでバイオガス化されます。得られるバイオガスは、同処理場内でエネルギー源として利用される予定であり、回収した布から約60m³のバイオガスが生成される見込みです。これは一般家庭30戸の1日分に相当する量です。
循環型社会の実現に向けて
NTTグループと大阪ガスは、持続可能な開発の重要性を強く認識し、循環型社会の実現に向けた取り組みを推進しています。NTTグループは「感情を纏う建築」をテーマに、人と自然、デジタルが調和する空間を目指しています。大阪ガスは、ポリ乳酸のバイオガス化技術を用いてエネルギーの地産地消モデルを構築し、カーボンニュートラル社会に向けた技術を開発しています。
未来に向けた挑戦
両社ともに、今後も社外と連携し、バイオマス資源の有効活用とエネルギーの持続可能な利用を目指して活動を進めていく予定です。大阪・関西万博におけるこの取り組みは、未来の社会におけるサステナビリティを意識した新たな価値創造の一例として、多くの人々にインスピレーションを与えることでしょう。
NTTパビリオンの概要
- - 名称: NTT Pavilion
- - 施主: NTT株式会社
- - 設計・監理: 株式会社NTTファシリティーズ
- - 施工: 株式会社奥村組
- - ポリ乳酸製布の開発・制作: ユニチカトレーディング株式会社
- - 敷地面積: 3507.92㎡
- - 建築面積: 1179.25㎡
- - 延床面積: 1407.57㎡
このように、NTTパビリオンは単なる展示施設ではなく、持続可能な未来を描くための実験の舞台として期待されています。