内密出産の選択とその後を追う特別番組が放送決定

内密出産の現実を見つめる

熊本市の慈恵病院が実施した『内密出産』の取り組みが、全国で注目を集めています。運用を始めてから3年のこのプログラムでは、40人以上の女性が活用しました。内密出産とは、妊娠や出産を公に知られない形で病院で出産できる制度です。この制度は、特に周囲に妊娠を告げられない女性たちのシェルターとして機能し、孤立出産を避けることを目的としています。

しかし、この取り組みは法的な整備が不足しており、病院自体が訴訟のリスクにさらされている現状もあります。経済的な負担やリスクを抱えながら、病院は運用を続けています。また、内密出産では、産んだ母親が匿名であるため、公的支援を受けにくいという問題もあります。さらに、生まれた子どもに対して出自の認識をどのように保障するのかという倫理的な課題も残っています。

全国的なニュースにもなったように、妊娠や出産を周囲から隠したがために、命を失う事件は後を絶ちません。内密出産を選んだある女性は、取材の中で「誰にも頼ることができず、赤ちゃんを遺棄して捕まるつもりだった」と苦しい胸の内を語ります。この言葉からは、妻として母としての匿名性の背後に潜む深刻な不安がうかがえます。

そんな中、内密出産を経て子育てを決意した女性もいます。制度利用後に悩みを重ね、ようやく自分の子どもを育てることを選んだ彼女は、内密出産を選んだ意味を再認識しています。彼女たちの選択とその後の経緯、そして新たに浮上した課題を掘り下げます。

このような現実を描くテレメンタリー『内密出産のリアル』が、2025年2月1日（土）午後3時25分から放送されます。ナレーションは中村郁が担当し、全国の視聴者に向けて不安と希望が交錯する女性たちの物語を伝えます。放送後には、見逃し配信も予定されており、視聴者はいつでも彼女たちの物語に触れることができます。

ttps://www.annnews.com/channels/naimiutsusandanリアルの公式HPで、詳細や視聴情報を確認できます。内密出産という選択が、今後どのように変わっていくのか、そしてそれに伴う社会のあり方について考えさせられる放送です。