新技術「コンクリートキャンバス®」がNETIS認定取得
近年、自然災害の影響で必要とされる迅速な復旧工事が求められています。そんな中、太陽工業株式会社が開発した「コンクリートキャンバス®」が、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)で「VE評価(活用効果評価済み技術)」の認定を受けました。この認定は、技術の効果や実績を認められたことを意味し、今後の災害復旧作業などでの活躍が期待されています。
コンクリートキャンバス®とは?
コンクリートキャンバス®は、英国で開発されたジオシンセティックセメント複合マット(GCCM)という新しい材料です。特別に配合されたドライコンクリートをポリエステル織布で包み、その中にセメントが封入されています。この材料は、水をかけることで内部のセメントが水と反応し、すぐに硬化して高強度で高耐久なコンクリート層を作り出します。このため、複雑な現場でもスムーズに施工が可能です。
効果的な防災技術
特に注目すべきは、このコンクリートキャンバス®が平成30年7月の豪雨災害による末政川の復旧工事で実際に使用された点です。この場面で、迅速かつ効率的に高品質なコンクリート層を構築できたことで、さらなる導入が進むことでしょう。また、令和7年に完工した舞子架道橋の整備工事でも取り入れられ、安定性が実証されました。
万博サウナ「太陽のつぼみ」での利用
さらには、2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)で、万博サウナ「太陽のつぼみ」の床面にもこの技術が使用されています。この施設は、太陽工業株式会社がシルバーパートナーとして設計施工したもので、合計するとコンクリートキャンバス®の多様性と機能性がまた一つ証明されることになります。
未来の社会に向けた取り組み
太陽工業は、「膜の無限の可能性を引き出し、お客様に感動と快適な環境を提供する」という理念のもと、さまざまな分野での活躍を目指しています。特に、環境に優しく効率的な施工方法を提供できるコンクリートキャンバス®は、土木や物流、さらには防災工事など多岐にわたる用途での利用が期待されています。さらに、イベントコンサルティングや運営を手掛けるグループ会社と連携し、社会の安全・安心を支えることを志しています。
まとめ
コンクリートキャンバス®は、その革新的な工法によって、日本における災害復旧技術に大きな影響を与える存在となるでしょう。NETISでの認定を受け、その技術が広がることで、安心安全な社会の実現に貢献していくことが期待されます。今後の動向に注目したいところです。
詳しい情報はこちらから でご確認ください。