生成AIと人間が協力する新たな舞台制作の試み
2026年4月15日(水)、Kanadevia Hallにて上演される舞台「With You Joyous Times Are Here Ⅶ」の新作『The Promise of Eglantine』が、生成AIを活用した画期的な制作プロジェクトを発表しました。これは、AIを単なる効率化ツールとしてではなく、人間のクリエイティビティを拡張するための援助として位置づけています。この試みにより、人間とAIがどのように共存し、創作プロセスに変革をもたらすのかに焦点を当てました。
プロジェクトの背景と目的
イノセントミュージックは、2014年から続くオリジナル舞台シリーズ「With You Joyous Times Are Here」を展開しており、今回で7作目となります。これまでの6作では、登場人物の背景や感情を伝えることが難しいという課題に直面してきました。限られた公演時間内に、キャラクターの深い物語を展開するのは容易ではありませんでした。
そこで、同社は逆転の発想をし、舞台の前に物語を可視化する試みを開始しました。特に、生成AIを用いることで、物語の複雑さを視覚的に表現し、観客により深い理解を促すことを目指しています。これにより、制作現場は進化し、新たな表現形式が広がることを期待しています。
YouTubeプロジェクト「Human & AI」
この新たな取り組みのひとつがYouTubeプロジェクト「Human & AI」です。2025年12月27日に開設したこのチャンネルでは、舞台に登場する23人のキャラクターの短編アニメを公開しています。それぞれのキャラクターの過去や選択、そして感情を描写した映像は、AIによって制作されており、音楽は人間が作曲しAIが編曲を補助しています。
アニメおよび音楽の特徴
声優には、舞台に出演するアーティストたちが担当し、AIが生成した映像とともに、キャラクターの深さを観客に伝えています。加えて、特有のエピソードごとにテーマソングも制作され、物語に合わせた音楽が観客を引き込みます。例えば、「♬ Believe in the Light」や「♬ Never without / Highシーン Go!!Go!!」など、楽曲は物語の感情をさらに増幅させる役割を果たしています。
人間の責任と最終的な判断
イノセントミュージックのスタンスは、生成AIが全てを請け負うのではなく、ヒューマンエレメントを尊重します。アニメ制作用のAIは、あくまで人間が抱く物語や情景を表現する際の支援役割に限定されています。最終的にはすべての創作判断と責任は人間にあり、AIが果たすのは補助的な役割であるべきだとしています。
制作現場からのコメント
「私たちは長年、物語や情景を伝えるのに苦労してきました。生成AIは、その課題を克服するための一つの手段です。人間とAIが同じ制作現場でどのように作用するのか、その実情を記録し、共有していきたいと考えています」と制作現場のスタッフは説明します。このプロジェクトは、生成AIの研究を始めてから1年以上の歳月を経て形になりました。
公演の詳細
『The Promise of Eglantine』の舞台は、500年間争いのない小さな王国「シンシア」。その国は、愛に満ちた静かな教えの下で支えられてきました。しかし、建国記念日を前に不穏な影が国の周辺に忍び寄り、物語は展開していきます。この新作がどのように物語を進展させるのか、多くの観客が期待しています。
公式サイトには、公演の詳細やチケット情報も掲載されていますので、ぜひチェックして新しい舞台芸術の形をご体験ください。