ヤングケアラー支援に向けた新たな実証事業が京都で始動

ヤングケアラー支援に向けた実証事業が京都でスタート

株式会社チャーム・ケア・コーポレーションと京都市は、子どもや若者の「ヤングケアラー」に対する支援を強化するための新たな実証事業を開始することになりました。この事業は、2025年7月1日から実施されます。この新しい取り組みでは、ヤングケアラーが抱える負担を軽減し、彼らが自分らしく生活できる環境を整えることを目指しています。

ヤングケアラーとは？

ヤングケアラーとは、家族の介護や日常生活の世話を過度に行っている子どもや若者のことを指します。これにより、年齢に見合わない重い責任を抱えることとなり、健康や学業に影響を及ぼすことがあります。そんな彼らを支援するため、チャーム・ケア・コーポレーションは2021年からこの分野に注力してきました。

連携協定の背景

今回の協定締結には、2024年11月に施行される「京都市ケアラーに対する支援の推進に関する条例」が大きく関わっています。これに基づき、京都市はケアラー支援の充実を図っており、チャーム・ケア・コーポレーションとの連携が実現しました。

具体的な支援内容

1. レスパイト支援

このプログラムでは、ケアラーを一時的に休ませるための支援を提供します。対象は京都市から紹介された18歳から30代のケアラーです。利用者には、京都府内の指定された老人ホームで、日帰りから2泊3日までの無料宿泊が可能で、食事も提供されます。

この支援の主な目的は、ケアラーが一時的に自宅を離れ、心身のリフレッシュを図れるようにすることです。また、被介護者との共通の時間を設けることで、新しい環境に慣れてもらうことも目指しています。

2. 中間的就労支援

16歳から30代の現・元ケアラーを対象に、就業訓練を行います。このプログラムでは、家庭の事情に応じた柔軟な勤務体系を整えています。就業内容は、清掃や洗濯などの軽作業で、支援担当者がしっかりとサポートします。

この支援によって、労働経験のないケアラーでも安心して仕事を始められる環境が提供され、ストレスを和らげながら社会復帰の手助けを行います。