地方専門学校が新技術導入！卒業生との連携強化なるか？

地方専門学校の新たな取り組み

福島県郡山市に位置する国際情報工科自動車大学校（通称WiZ）が、株式会社Matchbox Technologiesの「マッチボックス」を導入しました。この導入は、地方の専門学校が抱える人材不足に対処するための新しいアプローチです。

専門学校が抱える人材課題

近年、全国の教育機関で教員不足が深刻化しています。この状況は専門学校にも波及し、教員の労働時間が増大。ただでさえ少ないスタッフで多忙な学校運営を維持しなければならない現状があります。特に地方の専門学校では、都市部への学生流出が問題視されており、新入生を集めるためにより多くの労力を必要としています。欠員を埋めるため、通常担任でない教員が学生募集や問い合わせ対応に追われているケースも多く見受けられます。

マッチボックスの効果的な利用

WiZでは、マッチボックスを導入することで、アルムナイ（卒業生）との連携を強化しようとしています。このシステムでは卒業生をデータベースに登録し、業務依頼や連絡手段の効率化が図れます。特に教員不足が顕著な場面において、卒業生を協力者として活用することで、専門学校全体の運営がより円滑になると期待されています。

さらに、登録された卒業生は専門分野ごとにグループ化され、特定の業務依頼を効率的に行うことが可能です。これにより、各分野に応じた適切な人材を速やかに意義ある形で採用できる利点があります。

持続的なつながりを形成

WiZでは毎年約190名の生徒が卒業し、今後も卒業生をデータベースに加えていく方針です。これは専門学校としての強みを生かし、卒業生とのつながりを持続的に維持するための重要な施策です。特に専門分野での実務経験を持つ卒業生は、講師やアドバイザーとして活躍できる機会が多く、学校としてもこのような人材の活用を進めています。

また、卒業生が母校に戻って教壇に立つことで、実務経験に基づいた質の高い教育が実現できるのです。

教育環境の質向上に向けた瞳

WiZの佐藤善邦校長は、卒業生との関係をデジタル技術で強化し、業務発注や講師依頼の効率化を図ることを期待しています。目指すのは質の高い教育環境の構築であり、そのためには継続的なつながりが不可欠です。

専門学校の「人を育てる」役割を再確認し、卒業生を資源として活用する新たなモデルを確立することで、WiZは地方教育の新たな形を提案しています。この取り組みは他の専門学校にも多大な示唆を与えるのではないでしょうか。