カマイルカの赤ちゃん誕生
最近、和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドで特別なニュースが舞い込みました。2025年7月11日(金曜日)、カマイルカの赤ちゃんが誕生したのです!これは自然繁殖によるもので、同園では2年ぶりの出来事となります。今、赤ちゃんは母親と一緒にバックヤードのプールで静かに過ごしており、授乳行動も確認されており、順調に成長しています。これからの成長を心から見守っていきたいと思います。
カマイルカ赤ちゃんの基本情報
- - 出生日: 2025年7月11日(金)午後1時3分
- - 頭数: 1頭
- - 性別: 不明
- - 体長: 107cm(2025年7月20日現在)
- - 体重: 14kg(2025年7月20日現在)
赤ちゃんの母親は2010年にアドベンチャーワールドで生まれた現15歳の個体で、父親は2015年から同園にいる推定15歳以上の野生個体。この赤ちゃんは現在、バックヤードで母親とともに過ごしているため、不特定の来園者の目には触れていませんが、公開時期については公式のSNSなどでお知らせされる予定です。
今回の出産についての背景
このカマイルカの母親は、今回が2回目の出産となります。前回の出産では、育児行動が見られなかったため、人工保育に切り替えましたが、残念ながら赤ちゃんは短命でした。そこで、今回は妊娠中に別の個体と同居させることにより、育児行動を学ばせることを試みました。また、授乳トレーニングを通じて母親の能力を高めることにも励んできたのです。赤ちゃんの成長が順調であることを確認するため、定期的に体重測定を行い、授乳の際の体重増加を確認しながら、母子の様子を見守っています。
アドベンチャーワールドの鯨類繁殖プロジェクト
アドベンチャーワールドでは、鯨類の繁殖技術向上を目指す「鯨類繁殖プロジェクト」を2016年に設立しました。鯨類の繁殖は非常に難しい課題であり、流死産や授乳の不良が育成率に影響を及ぼしています。そのため、同園では繁殖活動に力を入れ、出生後の育成率向上にも取り組んでいます。
これまでの繁殖実績
- - オキゴンドウ: 1981年~2022年に10回出産し1頭育成
- - バンドウイルカ: 1984年~2024年に68回出産し21頭育成
- - カマイルカ: 1981年~2025年に15回出産し3頭育成(今回の赤ちゃんを含む)
- - ハナゴンドウ: 2012年~2019年に6回出産し育成成功はなし
カマイルカについての豆知識
カマイルカはクジラ目マイルカ科に属し、主に北太平洋の温帯および寒帯に生息しています。体長は180~240cm、体重は100~180kgと大きな体を持ち、寿命は約40年とされています。特に美しい体色を持ち、背面は黒色や灰色で腹面が白いという特徴があります。加えて、目の後ろから腹部にかけてはっきりと白や灰白色の帯状の部分が見られます。
未来を見据えた取り組み
アドベンチャーワールドは「いのちの美しさに気づく場所」として、全ての生命が豊かで持続可能な未来を実現するため政策を続けています。このような努力を通じて、訪れる人々が動物たちの存在にふれ、いのちの大切さを再確認する機会を提供しています。
未来への希望を感じるカマイルカの赤ちゃんの成長を、皆さんも一緒に見守っていきましょう!