体外受精の安全を確保!2025年度新認定クリニック情報
日本国内の体外受精を含む生殖補助医療(ART)の質と安全性を確保するため、一般社団法人JISART(日本生殖補助医療標準化機関)は2025年度に新たに認定された10施設を発表しました。これにより、選択肢が増えたこれからの不妊治療を受ける患者様にとって、信頼できる医療機関を選ぶ手助けとなります。
JISART認定とは?
JISARTは、2003年に設立された機関で、生殖補助医療における品質管理を強化するために活動しています。特に、不妊治療の選択肢が増え、ARTによって誕生する子どもが増えている現状に対応し、高品質な医療を提供するために、450項目以上の厳しい基準を設けています。
この認定制度の目的は、医療機関の質を保証するだけでなく、患者により良い治療環境を提供することです。認定にかかる厳格な審査では、医療安全、胚培養技術の管理、倫理や情報開示を徹底的に評価します。これにより、患者様は安心して治療を受けることができるのです。
認定クリニックの選定基準
JISARTが定める基準には、以下のポイントが含まれます:
1.
医療安全の徹底:患者誤認防止のためのダブルチェック制度や緊急時の対応策等。
2.
培養技術の最適化:胚培養士の専門資格や培養環境の維持管理。
3.
倫理と情報の透明性:患者への適切な情報提供やプライバシーの保護に関する取り組み。
実際には、書類審査に加えて現地訪問を行い、スタッフに対する教育訓練の実施状況や、様々な運用方法を確認する「立入検査」を行います。これにより、認定後も継続的な品質管理が求められ、患者様の安全が守られる仕組みとなっています。
2025年度認定クリニック一覧
以下の10施設が、2025年度のJISART認定を受けたクリニックです(五十音順):
- - ART女性クリニック(熊本県熊本市)
- - IVFなんばクリニック(大阪府大阪市)
- - 岡山二人クリニック(岡山県岡山市)
- - 神谷レディースクリニック(北海道札幌市)
- - 京野アートクリニック仙台(宮城県仙台市)
- - つかさクリニック堺東(大阪府堺市)
- - 広島HARTクリニック(広島県広島市)
- - 英ウィメンズクリニック(兵庫県神戸市)
- - ファティリティクリニック東京(東京都渋谷区)
- - HORACグランフロント大阪クリニック(大阪府大阪市)
これらのクリニックは、技術水準の高さと患者への配慮、倫理観の強さと、質の改善への意欲が兼ね備わった、模範的な医療機関です。
理事長のコメント
JISARTの理事長である絹谷正之氏は、この度の認定施設の公表に際して、「厳格な審査を経て認定された施設の努力に敬意を表したい」と述べています。そして、ARTがより身近な存在となる中で、「どの施設で治療を受けるか」という選択がどれほど重要かが増していると語ります。
JISARTの取り組みを通じて、より多くの人々が安心して生殖補助医療を受けられるよう、引き続き努力していく旨が強調されました。
終わりに
今後もJISARTの認定制度は、日本の生殖補助医療の質を保証し、患者が安心して治療を受けるための重要な指標となることでしょう。私たち地域の情報誌としても、こうした取り組みを応援し、正しい情報を発信していきたいと思います。