大阪歴史博物館で開催される郷土玩具特集展示
大阪歴史博物館にて、特集展示「郷土玩具が好き―風土と造形の愉しみ―」が行われます。この展示は、郷土玩具が持つ地域文化の魅力を掘り下げる貴重な機会です。郷土玩具は地方の民間信仰や伝統に根ざしており、紙や木材といった身近な素材から作られています。これらの玩具は、ただの遊び道具ではなく、その土地の風土や歴史を映し出すアートとも言える存在です。
展示の概要
この特集展示では、大阪歴史博物館が所蔵する全国各地の郷土玩具が一堂に集められます。展示物は、素材やモチーフに基づき、どのような祈りや願いが込められているのかに焦点を当てています。初めて目にする方も多いかと思いますが、どこか懐かしさを感じる玩具に出会えることでしょう。
主な展示資料
展示にはさまざまな郷土玩具が並ぶ予定です。特に興味深いのは、以下の4点です。
1.
木版千代紙おもちゃ尽くし(大正~昭和時代)
- 昔の木版印刷物を用いた玩具の絵が描かれた千代紙。犬張子やみみずく人形をはじめ、自動車の玩具も見られます。
2.
犬張子(大正~昭和時代)
- 東京を象徴する郷土玩具。花模様が描かれた犬の形は、子供の健康を願う意味を持つと言われています。
3.
伏見人形一文牛(明治~大正時代)
- 京都の伏見稲荷大社で販売される土人形。疱瘡除けの願いが込められたユニークなデザインです。
4.
大阪張子神農の虎(昭和22年以降)
- 大阪で愛され続ける張子の虎は、魔除けとしての役割を担っています。根深い歴史が感じられます。
開催日程とアクセス
この特集展示は、2026年1月14日(水)から4月6日(月)まで開催されます(火曜日は休館)。開館時間は午前9時30分から午後5時までですが、入館は閉館の30分前まで可能です。会場は大阪歴史博物館の8階特集展示室、アクセスも便利。
- - 最寄駅: Osaka Metro谷町線・中央線「谷町四丁目」駅から徒歩5分
- - バス: 大阪シティバス「馬場町」バス停前。
入場には常設展示の観覧料が必要ですが、大人600円、高校生・大学生400円、団体割引も用意されています。中学生以下や65歳以上の方、障がい者手帳をお持ちの方は無料です。
展示解説
特に注目したいのが、展示解説です。指定された日には学芸員が解説を行い、展示されている郷土玩具の魅力や背景を詳しく紹介していただけます。参加は無料ですが、常設展示の観覧券が必要です。事前の申し込みは無用なので、気軽に足を運んでみてください。
この特集展示を通じて、郷土玩具の世界観をじっくりと味わい、地域の文化に触れる貴重な体験をしてみませんか?これまで知らなかった情報や歴史を知ることができる絶好のチャンスです。ぜひこの機会に訪れて、素朴で味わい深い郷土玩具の魅力を満喫してください。