医師の働き方改革
2024-12-17 13:39:14

医師の働き方改革、実施後の勤務実態は改善されたのか?

2024年4月に施行される「医師の働き方改革」。これに先立ち、株式会社メディウェルは全国の医師1,596名を対象にアンケート調査を実施し、医師の勤務実態の変化を探りました。調査結果は、期待された改善が必ずしも実現されていない現状を示しています。

調査概要


調査は2024年10月20日から30日にかけて行われ、医師会員から有効回答を得ました。残業時間、当直・日直回数、アルバイト勤務日数など、多岐にわたる質問が設けられ、医師の勤務環境がどのように変化したかを検証しました。

残業時間に変化なし


調査の結果、医師の残業時間は改革施行前後で大きな変化が見られないことがわかりました。医師の過半数が「勤務環境は変わらない」と感じており、改革が期待された効果を生んでいないことが浮き彫りになっています。

当直・日直回数の微減


一方で、当直回数は若干の減少傾向にありました。しかし、当直時の休息の確保状況には変化がないか、またはわずかに悪化したという結果も報告されています。このことは、医療現場の実情において、依然として休息の確保が課題であることを示しています。

アルバイトの実態


さらに、アルバイト勤務日数については、当直帯では少し減少傾向が見られるものの、日勤帯では特に変化はありませんでした。このことは、医師が常勤のみならず、フルタイムでの勤務体制を選択せざるを得ない状況が続いていることを示唆しています。

医師の声


調査の自由回答欄には、様々な医師の意見が寄せられていました。改善を感じている声の中には、「当直明けに休むことが可能になった」といったポジティブな意見もありました。反対に「名ばかりの改革」で実質的な改善が見られないとの厳しい指摘も多く、医療機関によって対応にバラつきが生じていることが明らかになりました。

  • - 「改善された」と感じる医師: 当直明けを互いに保証し合う習慣が定着しつつあるとの声も。形だけの改革ではなく、実際の文化の改善が進んでいる一面も。
  • - 「変わらなかった」と感じる医師: 医師の数が増えないことに対する懸念や、実質的な改善がなされていないとの意見が寄せられました。
  • - 「悪化した」と感じる医師: 名ばかりの宿日直許可や業務の増加といった具体的な問題点が指摘されています。

今後の展望


医師の働き方改革は、引き続き改善が求められる状況です。社会全体で医師に対する認識を改め、彼らがより健康的に、効率よく働ける環境を整えることが急務です。医療現場の負担軽減、労働時間の適正化が進まない限り、医師たちの負担は軽減されることはないでしょう。改革が効果を上げられるよう、医療機関と医師自らが課題に取り組んでいく必要があります。今後の動向にも要注目です。


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