大阪ガスが推進する水田での脱炭素活動と生物多様性保全の取り組み
大阪ガス株式会社は、環境DNA分析を行う株式会社AdvanSentinelと共同で、経済産業省の公募に応じて「水田での脱炭素活動による生物多様性への影響調査事業」を提案し、採択されました。このプロジェクトは、フィリピンとベトナムにおける水田の持続可能な管理を通じて、メタン排出削減と生物多様性の保全を両立させることを目指しています。
背景と課題
現在、政府は二国間クレジット制度(JCM)を活用し、2030年までに1億t-CO2の温室効果ガス削減を目指しています。この方法において、特に農業分野での貢献が求められます。水稲の栽培においては「間断かんがい技術(AWD)」が重要で、土壌を一定期間乾燥させることによりメタン排出を約30%削減することができるとされています。特に、フィリピンやベトナムでは、水田からのメタン排出が多く、この技術を通じてクレジットの発行を促進する意義があります。
本事業の目的と内容
目的
本事業では、AWDを活用した水田における生物多様性の調査を行い、水を抜くことによる生態系への影響を評価します。具体的には、長期にわたり適切な管理がなされた水田から得られたデータをもとに、環境DNAを使用して生物多様性の実態を可視化します。これにより、持続可能な農業と環境保全を両立させるビジネスモデルの構築を目指します。
プロジェクトの実施
プロジェクトは、2026年3月から2027年3月までの期間にフィリピンとベトナムにて実施されます。具体的な活動には以下の3つがあります。
1.
技術実証: AWDに伴う水の抜けた前後での土壌サンプリングを行い、その環境DNAを解析し、そこに生息する生物の多様性を定量的に評価します。
2.
フィージビリティスタディ: Green Carbon社などの参加者へのインタビューや簡易モデリングを用いて、プロジェクトの収益性を調査します。
3.
事業スキームの設計: 大阪ガス、AdvanSentinel、Green Carbon社などの関係者が集まり、役割分担や事業化のステップを詳細に検討します。
大阪ガスの未来に向けた挑戦
Daigasグループは、今後とも脱炭素社会の実現に向けた技術やサービス開発に邁進します。このプロジェクトを通じて、環境への配慮だけでなく、経済的な利益も追求し、持続可能な未来の実現へと繋げていく所存です。
まとめ
大阪ガスの新しい取り組みは、環境保全と経済成長の両立を目指すものです。水田を用いたこのプロジェクトが、フィリピンとベトナムの地域社会においてどのように展開され、またどのような成果がもたらされるのか、今後に注目が集まります。
このような取り組みを通じて、大阪ガスは環境問題への積極的な取り組みを進め、地域と共生する企業としての姿勢を示しています。