大阪・関西万博2025で茶殻がアートとして命を得る新たな挑戦

大阪・関西万博2025で話題の茶殻アート

2025年5月31日から6月7日まで、大阪・関西万博の「フューチャーライフエクスペリエンス」内で行われる「GXアート」では、フードロス素材を用いたアート展示が行われます。このイベントにおいて、株式会社TOYOUKEが、茶殻や手漉き和紙をアートの材料として提供し、新たな循環経済への挑戦が始まります。

フードロスとアートの融合

TOYOUKEは、自然の恵みを最大限に活用するという理念のもと、スイーツブランド「感恩菓子」を展開しています。このブランドは、ミルクティーの製造過程で生じる茶葉の出涸らしや消費期限が迫ったミルクティーを使用し、本来なら廃棄されてしまうはずの食品を「捨てずにおいしく」生かした菓子を提供しています。この努力に共感したのが、GX（グリーントランスフォーメーション）やWeb3.0の分野で先進的な活動を行なっている株式会社Unlimited Work Placeです。

彼らは展覧会の「GXアートステージ」でTOYOUKEの素材をアートに使用したいと提案し、飲食業の枠を超えた新たなプロジェクトが実現しました。この取り組みにより、食の持つ価値とそれに伴う循環性が再定義されることになりました。

20代女性経営者の挑戦

TOYOUKEの代表を務める瀬良垣弥保氏は、20代でありながら国内外のブランドを展開する女性経営者です。彼女は、「食とは命をいただくこと」であり、「誰かを想って作ること」という理念を大切にしています。今後、TOYOUKEは大阪・関西万博を契機に、「食の再定義」と「循環経済への実装」に一層力を入れていく予定です。

TOYOUKEは食を経済活動にとどまらず、文化や思想、未来を創造する行為として捉え、社会全体へ広めることを目指しています。

GXアートの現場

展示される「GXアート」は、GX（グリーントランスフォーメーション）とアート、そして循環をテーマに、新たな未来像を芸術で表現します。主催は一般社団法人西日本GX推進連盟で、企画は株式会社Unlimited Work Placeが担当。GXアーティスト宇都宮涼子氏によるライブパフォーマンスで、TOYOUKEから提供された茶殻と和紙を用いて3点の新作アートが生み出されます。

フードロス問題の説明

フードロスとは、本来食べられるのに廃棄されてしまう食品のことで、日本では年間約472万トンもの食品が廃棄されています。この問題は環境への影響や、食材に込められた生産者の努力が無駄になるという倫理的問題を含んでいます。TOYOUKEはフードロスに細心の注意を払い、廃棄前の素材に再度命を与える姿勢で持続可能な未来を体現しています。

感恩菓子とTOYOUKEの未来

TOYOUKEが展開する「感恩菓子」は、フードロスに感謝し、命を生かすことを目的としたアップサイクルスイーツブランドです。茶殻や消費期限が迫ったミルクティーの素材を使って新たなスイーツに再生し、命の循環と感謝を体現しています。

TOYOUKE STANDから提供される商品には、深蒸し茶の茶殻を練り込んだ「緑茶パウンドケーキ」や期限が迫ったミルクティーを活用した「日本茶ミルクティーカヌレ」があり、どれも通常では廃棄される素材が新たな価値を持つものになっています。